妊娠検査薬陰性と茶色の出血。 やはり今回はリセット？
コラム 不妊治療
妊娠検査薬陰性と茶色の出血。 やはり今回はリセット？
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※2019年2月25日発刊「女性のための健康生活マガジン jineko vol.41 2019 Spring」の記事です。
- りりこさん（33歳）からの相談
AIH４回目 -
不妊専門のクリニックに転院し、AIHを４回行い、残念な結果になりました。この周期、クロミッド®を朝晩服用５日間行い、卵胞が２つ育った時点で10/15にAIHを行い、ＨＣＧを打ちました。17日よりルトラール®を１日３回12日間服用。体温は、14日36.61（月経周期12Ｄ）、翌日より36.48、36.51、36.54、36.83、36.90、36.83、36.97、36.93、36.97、36.94、36.98、37.02、37.04、36.88、37.03、37.10、31日に36.95（処方された検査薬陰性）、36.95、36.96、36.98（茶色の出血少量）リセット、36.87、36.76。本日11/５は36.72で病院再診し、排卵されなかった卵子が１つ残っていると。これはやはりリセット？ 万が一、妊娠している可能性は？
- まとめ
- ●クロミッド®服用時は体温が上昇し、基礎体温が２相になりにくい場合も。
●あと１、２周期人工授精にトライして、結果が出なければ体外受精も視野に。
①「まだ妊娠の可能性があるかもしれない」と思われているようですが。
妊娠検査薬で陰性の結果が出たということですが、今の検査薬の精度は高いので、使い方が間違っていないかぎり、やはり今回は妊娠の可能性は低いのではないでしょうか。また、出血が３日続いたとのこと。先生も診察していらっしゃるようなら、生理がきたのではないかと思います。
卵胞が２個育ったようですが、必ずしも２個とも排卵するとはかぎりません。排卵されなかった卵胞が残っている場合、そこにクロミッド®の刺激を与えるとどんどん大きくなってしまい、痛みの原因になることがあります。卵巣を休ませるために、担当の先生は「次周期はクロミッド®を使えないので、自然排卵で行きましょう」とおっしゃられたようですね。これは妥当なことだと思います。
りりこさんは、クロミッド®やルトラール®を服用してから基礎体温が２相に分かれなくなったということも心配されていますが、これが排卵な
どに影響することはありますか。
クロミッド®を服用している時期は体温が上昇する方が多いので、低温期と高温期の差がわかりにくいというケースはよくあります。
りりこさんは少し遅めですが、途中から体温が上がっているので大きな問題はないのでは。ルトラール®も体温上昇作用を期待して処方されていると思います。排卵誘発剤を使っている場合、超音波で見てきちんと排卵を確認できていれば、きれいに２相にならなくても心配することはないでしょう。
このまま人工授精を続けていってもいいのでしょうか。
ご年齢が33歳、ＡＭＨ値も４・52 pg ／ mlと低くありませんから、あと１、２周期は続けてもいいのでは。排卵誘発のためのクロミッド®は１日３錠まで増やすことはできますが、２個でも卵胞は育っているので現状のままでいいと思いますね。あまり過剰に刺激してしまうと、多胎妊娠などのリスクも高まってしまいますから。
ただ気になるのが、赤というより茶色の月経血。クロミッド®を服用すると月経血の量が減って、色が濃くなったり、生理の期間が短くなる場合があります。子宮内膜が薄くなっていることも考えられるので、内膜の厚さをチェックして、問題があればセキソビット®などもっと刺激の低い排卵誘発剤に替えていくことも必要でしょう。
人工授精で５、６周期トライして、それで結果が出なければ、年齢が比較的若くてもピックアップ障害や受精障害など、ほかの原因を考えてもいいかもしれません。それは体外受精にステップアップしないとわからないので、その時にご主人とよく話し合って決めていただければよろしいかと思います。
出典：女性のための健康生活マガジン jineko vol.41 2019 Spring
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