拒食症の経験があり治療中。9日間続く出血は、生理?
コラム 不妊治療
拒食症の経験があり治療中。9日間続く出血は、生理?
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※2019年8月24日発刊「女性のための健康生活マガジン jineko vol.43 2019 Autumn」の記事です。
- アーモンドさん(26歳)からの相談
▶生理が長い - 20歳の頃、半年で51㎏から32㎏(身長160㎝)まで体重を落とし拒食症になり、約2年半、生理が止まりました。その後、24歳で結婚。子どもを授かりたいと思い体重を増やし、55㎏あたりで生理が戻りました。でも、2カ月に1回と不順で、毎月、薬で生理を起こし、薬と注射で排卵を誘発。反応がなく、3カ月で治療をやめようと思った時に1人目を自然妊娠しました。それから1年、2人目を希望して産婦人科に行ったところ、「自然に生理がくるのはまだかかりそう」と言われクロミフェンを飲み、注射をした3日後に普通の生理のような赤い出血があり、4、5日目くらいの量ですが、9日目の今日も終わりません。いつもは6日で終わるので、少し心配です。
- まとめ
- ●9日間続く出血は不正出血の可能性も。専門医の診察や処方を!
●妊娠を目指すのであれば、不妊専門の医療機関で受診を。
拒食症や急激なダイエットは、なぜ生理を止めてしまうのでしょうか?
生理が始まるということは、女性が妊娠してもいいという準備で、妊娠・出産・育児に耐えられる体格がないと始まりません。今は9歳から10歳くらいで始まり、その体重の目安が約40㎏です。アーモンドさんは体重が32㎏まで減って生理がこなくなったということですが、これは体重減少性無月経といい、体に「妊娠してはいけないよ」という自己防御が働くんですね。卵子を育て排卵をして、妊娠しなければ生理がくるという流れを自身の体が止めている。原始的ですが、体を守るために起きる現象です。
アーモンドさんは、9日も生理が続いているようです。
薬や注射を使うタイミングが体のサイクルと合っていなかったかもしれないですね。薬の内容はわかりませんが、通常クロミフェンを使い注射をした3日目に生理がくることはなく、正しい生理の出血だったら1週間以上は続きません。9日間も続いているので、私は不正出血と推測します。自然に止まると思いますが、卵子もうまく育っていないでしょうし、問題がないか診てもらい、必要な薬は使ってもらうといいでしょう。
生理を安定させるには、どのような治療がどれくらいの期間、必要でしょうか。
妊娠を目指すのであれば、3カ月は排卵誘発剤を使い、それが効果的に働いているかどうか、きちんと判断してもらうことが必要です。薬を使っている間は自分の体の機能が休み、薬を使わなくなったら再び頑張る。これはリバウンドという捉え方で、3カ月後に排卵が再開すれば、効果があったと考えます。
お子さまを授かるために、今後どのような治療が望ましいでしょうか?
3カ月はまったく反応がなかったということですが、効かない薬を続けていてもしかたがないので、何かを変えてみることが望ましいでしょう。有効な排卵誘発剤を使い、しっかりとした排卵を目指しましょう。若いので、治療したり休んだりで、いいと思います。また、基礎体温表から排卵誘発剤や注射が有効か、出血が生理か不正出血なのかもわかりますので、つけてみてはどうでしょうか。
低体重で生理が止まってしまった悩みをもつ方へのメッセージをお願いします。
専門の医師によると、精神的な原因がある拒食症による体重減少性無月経は、拒食症を改善していくと生理も戻るといいます。しかし、私の立場から言えば、妊娠を目指していて生理が戻らない場合は、ご主人ともよく話し合い、きちんとした不妊専門の医療機関に相談することをおすすめします。
出典:女性のための健康生活マガジン jineko vol.43 2019 Autumn
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