アンタゴニスト法とは? 生殖医療用語をドクターが解説 !!
コラム 不妊治療
※2019年8月24日発刊「女性のための健康生活マガジン jineko vol.43 2019 Autumn」の記事です。
アンタゴニスト法
ショート法、ロング法では早発LHサージの抑制を目的に、点鼻薬のGnRHアゴニストを用いました。アンタゴニスト法はGnRHアゴニストの代わりにGnRHアンタゴニスト(性腺刺激ホルモン放出ホルモン拮抗薬)を使います。
GnRHアンタゴニストは脳下垂体にあるGnRH受容体にくっついて、FSHやLHの分泌を抑えるように働きます。この作用によって早発LHサージが抑制されるという仕組みです。
月経開始2~3日目からFSH製剤を注射し、主席卵胞の大きさが14mmになってからGnRHアンタゴニストを毎日注射します。
ロング法よりFSH製剤の使用量が少なくE2が上がりにくいのと、トリガーにGnRHアゴニストが使用できるため、重篤なOHSSの発生を避けることができます。しかし、GnRHアンタゴニストは他の薬に比べ高価なため、経済的負担が大きくなります。
出典:女性のための健康生活マガジン jineko vol.43 2019 Autumn
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