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【Q&A】胚移植について-浅田先生

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【Q&A】胚移植について-浅田先生

自然周期からホルモン補充周期へ移植が変更になるのはよくあること? 浅田レディースクリニックの浅田義正先生にお答えいただきました。

2020.1.12

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相談者:コロさん(33歳)



胚移植について
ホルモン補充周期での初期胚移植について教えてください。
11月1日に1回目の初期胚移植を行い結果は陰性でした。
ホルモン補充周期では子宮を休ませるために連続してはホルモン補充での移植できないとのことで12月は自然周期で様子みようということになりました。
ただ私は自力では月経はこず、かつ無排卵です。12月は予想通り、排卵はなくエコーで12月6日排卵がないことを確認しました。そのエコーで状態がいいし、期間が空いたからホルモン補充に変更しましょうということで、12月14日移植予定で急遽ホルモン補充で移植できることになり、エストラーナテープ3枚が6日から開始になりました。
その後11月11日受診し、子宮内膜は12,E2は165、P4は0.08で予定通り14日に移植決定しました。
内膜をもう少し厚くしたいのでエストラーナテープを12日から4枚に変更、12日夜からルテウム開始、13日からデュファストン開始になりました。
お聞きしたいのですが、移植は自然周期からホルモン補充に変更になることは良くあることでしょうか?
子宮の状態がいいとはなにがどういいのでしょうか?
このようにつめつめで移植してなにか不利になることはあるのでしょうか?



浅田先生からの回答




体重が38㎏で体重減少性無月経、何もしなければ月経がこないということですが、AMHの値が不明ですのでどの位の卵巣予備能があるか予想はできませんが、胚移植をされていますので、ある程度の卵巣予備能はあるものと推測した上で回答いたします。

“移植は自然周期からホルモン補充に変更になることはよくあることでしょうか?”というご質問ですが、そもそもホルモン補充周期で胚移植を行い、子宮を休ませるため連続してホルモン補充での移植ができないということは無いと、私は思います。
20年程前は、採卵後はホルモン値が一時的に高くなるため、融解胚移植を行う場合は採卵から1~3ヶ月 胚移植の期間を空けて子宮を休ませると考えられていましたが、その後世界中で検証され、採卵した翌月に胚移植をしても妊娠率は低下しないことが様々な論文で明らかになっています。
ですから採卵ほどホルモン値が高くならない融解胚移植であれば、1回胚移植をした後次の周期を空けなければならないという医学的エビデンスはありません。毎月続けて胚移植をしても問題はなく、コロさんの場合は月経がこないため尚のことです。

また、子宮のいい状態についてですが、子宮の条件を良くしても受精卵の能力以上の結果はでません。コロさんの子宮ではなく他人の子宮に同じようにホルモン補充をして、コロさんの受精卵を移植すると、閉経後の女性であっても妊娠率は同じ結果になるというのが、現在の一般的見解です。子宮が妊娠をコントロールしているわけではなく、妊娠できるかどうかはあくまでも遺伝子の組み合わせ、バランスが主な要因です。

上記のことから、移植を待つ必要はありません。
ホルモン補充で胚移植を行う方法は、クリニックによりホルモンの種類や使い方が全く違いますので、その詳細については控えさせて頂きますが、ホルモン補充周期に適切なホルモン量が投与されていれば、毎月胚移植を繰り返しても全く問題はありません。


 



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お話を伺った先生のご紹介

浅田 義正 先生


名古屋大学医学部卒業。1993 年、米国初の体外受精専門施設に留学し、主に顕微授精を研究。帰国後、日本初の精巣精子を用いた顕微授精による妊娠例を報告。現在、愛知県の勝川、名古屋駅前のほか、昨年5月には東京・品川駅前にもクリニックを開院。

≫ 浅田レディースクリニック

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