不妊治療を始めたことで不安や苛立ちが募り二人の関係がギクシャクしてしまう、さらには周りの人間関係にまで影響が及ぶ、といったことは、決して珍しい話ではありません。
妊娠を望んでいるカップルの6組に1組が妊娠の過程でなんらかの困難を感じていると言われる時代。素敵な人と出会い、結婚し、妊娠するという子どもの頃から当然のように思い描いてきた人生のステップがスムーズにいかないことへのフラストレーション、さらには、治療をしたとしても妊娠が100%保証されているわけではないというもどかしさ。そして「周りがみんな」妊娠しているのに「私だけ」妊娠できない、と感じてしまう孤独感。妊娠しにくいという状況を経験して不妊治療に至るまでの心の変化は、まさに感情のジェットコースターです。
心と体は繋がっていますから、治療中の心のケアはとても大切。また、治療を卒業されて新しいステージに進まれるにあたっても、心をしなやかで健康な状態に整えておくことは、とても大切です。
今回のコラムでは、不妊治療中の心のケアの大切さについてお話します。
不妊治療を受けるカップルの揺れ動く心
不妊治療を受けるという決断
「不妊」という診断が下ると、心に深い傷を受けてしまいます。不妊の原因は分からないことも多いのですが、にも関わらず「自分の何がいけなかったのだろう」という原因探しをしてしまったり、妊娠したいけれどなかなかできないということで、自分を責めてしまったり。妊娠している人と比較して、自分には価値がないと卑下してしまうこともあります。そんなとき、ほんの半世紀前までなら不妊治療という選択肢はありませんでしたが、医療が進歩した現在、妊娠の願いを叶えるさまざまな方法があります。
不妊の診断を受け、辛い思いをしたけれど「それでもやっぱり妊娠したい」と希望する場合は、クリニック選びが重要です。どのような方法があるのか、メリットとデメリット、成功率や治療費用をしっかりと比較検討し、心から信頼できるクリニックを選ぶことは、そのあとに続く治療のプロセスでの心の負担を軽減してくれます。
また時には、不妊治療に対する漠然とした思い込みによってストレスが強まっていることもあります。そのような場合には、クリニックや不妊治療のカウンセリングを行うプロのサポートを受け、ぎゅっと抱えている思い込みを1つずつほぐしてもらうことでストレスが大幅に軽減され、不妊という診断や、不妊治療という選択を前向きに捉えられるようになります。
不妊治療中にカップルが向き合う感情の変化
治療プロセスでのカウンセラーという存在の重要性
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