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妊娠中の体のトラブル対応マニュアル(1)

コラム 妊娠・出産

妊娠中の体のトラブル対応マニュアル(1)

2014マタニティジネコ

2015.4.3

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妊娠中の体のトラブル対応マニュアル(1)~体の内側のトラブル~


妊娠中は薬を服用できない場合もあります。薬を使用しない手当てをご紹介しましょう。ただし、ここでご紹介する方法は応急処置ですので、様子をみて改善しない場合は、早めに病院でみてもらいましょう。



風邪


休息をとる
眠っても必ずしも治りが早くなるわけではないが、体が休息を求めていると感じたらきちんと休む。体の調子をみながら対応する。頭部を冷やして、足元は暖かく保つ「頭寒足熱」で、たっぷり眠ること。


栄養を摂る
風邪や発熱、赤ちゃんにも、栄養不足は禁物。気分が悪く食欲がない場合は、なるべく栄養価の高い食事を心掛ける。柑橘系の果物かジュース(みかん、オレンジ、グレープフルーツ)や、ビタミンCが豊富な果物や野菜を。ただし、医師の許可なしに、ビタミンCのサプリメントを限定量以上に摂ったり、錠剤やトローチ剤として摂取する亜鉛などを摂ったりしないこと。ハーブのエキナセアは、風邪のひどい症状の予防や軽減に効果があるといわれているが、妊娠中の摂取の安全性は証明されていないため、おすすめできない。


水分補給
1時間おきに250ccずつ水分(水、ジュース、スープなど)を摂る。薄めて温めた熱いグレープジュースやオレンジジュースでもよい。温かい飲み物がよい。牛乳は、医師の指示があった場合のみ制限する。脱水症を予防するために、人肌に温めたほうじ茶、番茶、リンゴジュース、イオン水、しょうが湯などを摂る。熱があるときの冷たい飲み物は、かえって症状を重くすることもあるので注意すること。


生理食塩水を点鼻剤がわりに
市販の生理食塩水か、235ccの水に小さじ4分の1の塩を溶かしたもの(きちんと測ること)を使う。各鼻孔に数滴ずつたらし、5~10分待ってから鼻をかむ。


加湿器を利用する
睡眠などの際、枕元に加湿器を置いて加湿する。


鼻孔拡張テープ
市販で売られているものを利用して、鼻の通りをよくする。


せき(風邪やインフルエンザによるもの)


食塩水でうがい
のどが痛んだりむずむずする、せきが出る場合には、やけどしない程度の熱さの食塩水(250ccほどの湯に小さじ4分の1の塩を溶かしたもの)でうがいをする。


水分補給
風邪の項目を参照


大根おろしの養生食を食べる
大根のビタミンCが消炎作用を発揮し、せきやたんを鎮める働きをする。大根、レンコンのおろしあえ(同量の大根とレンコンをおろして混ぜ、小さく切ったパイナップルとあえる)や大根、レンコン、もずくのあえもの(同量の大根とレンコンをおろして混ぜ、もずく1カップ、酢、しょうゆ各大1/2を加え、よく混ぜ合わせる)ほかにもマーマレードのお湯割りやキンカンの甘煮も有効。


発熱


(※風邪やインフルエンザの症状がないのに38度を超える熱がある時はその日のうちに、39度を超える熱はただちに、病院に連絡する)


ぬるめの風呂に入る


タオルで体を拭く


水分補給
風邪の項目を参照


休養する
頭部を冷やして、足元は暖かく保つ「頭寒足熱」で、たっぷり眠る。水枕をあて、おでこに冷やしたタオルか氷のうを置く。体や足は十分に温める。特に肩を冷やさないように。保冷剤を使った頭や体を冷やす道具は、冷やしすぎになることもあるので注意したい。


下痢


水分補給
1~2時間おきに250ccほど水分(水、薄めたフルーツジュース〈※プルーンジュースは不可〉、すまし汁)を摂る。


胃腸の調子を整える食べ物や飲み物で胃腸をいたわる
肉、魚、卵、大豆製品などのたんぱく質や脂っこいもの、チョコレート、ケーキ、プリンなどの砂糖の多いもの、アイスクリームやジュースなどの冷たいものは一時ストップする。くず湯などの胃腸の調子を整えるものを食べる。


昔の人の知恵として、下痢のときは、そうめんのゆで汁がよいといわれている。
そうめんのゆで汁の適度な塩気が下痢の体にはおいしく感じ、適度なでんぷん質によってとろみがつくので飲みやすくなる。このでんぷん質は胃壁を守る役目も果たす。


副鼻腔炎


温湿布と冷湿布を交互に
副鼻腔炎による頭痛や頬部痛には、熱い湯に浸してしぼった布を、冷めるまで30秒ほど痛む部位に当てる。次に冷湿布を、ぬるくなるまで当てる。日に4回、10分間ずつ、温湿布と冷湿布をくり返し当てる。


鼻づまり


加湿器や生理食塩水を使う
加湿器を使用したり、鼻の内部に生理食塩水の点鼻剤(風邪の項目を参照)をスプレーしたりして、鼻孔を湿らせる。


顔を拭く
鼻に適度な湿気を与えるために、清潔でやわらかいタオルをお湯で濡らして絞り、顔全体をやさしく拭く。一日に何度も拭くといい。


のどの痛み、いがらっぽさ


食塩水でうがい
お茶程度の温度の湯250ccほどに、小さじ4分の1の塩を溶かしたもので、5分間うがいをする。必要に応じて、または2時間ごとにくり返す。


にんにくうがい薬でうがい
すりおろしたニンニク1片、天然塩少々にお湯250mLを注ぎ入れ、4~5分おき、茶こしでこす。番茶、ほうじ茶、緑茶と塩でうがいするのも効果的。


湿布パスター(軟膏)を貼る
イモパスター(生のまますりおろしたサトイモ100g、小麦粉1/2カップ、おろししょうが少々をよく混ぜたもの)をガーゼハンカチに包んでのどに巻く。サトイモのぬめりにかぶれる場合は、ジャガイモで代用できる。長ネギとからしのパスター(あらみじん切りにした長ネギ1/2本に練りがらし大1を混ぜ、しっかり混ぜる)も同様の効果がある。




参考:『すべてがわかる妊娠と出産の本』H・マーコフ、A・アイゼンバーグ、S・ハザウェイ著 森田由美訳 竹内正人監修 アスペクト刊/ 『病気とけが 手当のきほん おさらい帖』王瑞雲著 小学館刊






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