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胃が弱い人には漢方は合わないの?冷えを感じるのにのぼせやほてりにも困っています

コラム 不妊治療

胃が弱い人には漢方は合わないの?冷えを感じるのにのぼせやほてりにも困っています

胃が弱い人には漢方は合わないの?冷えを感じるのにのぼせやほてりにも困っています

2015.4.15

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相談者

チキチキ さん(41歳)


胃が弱いのと当帰芍薬散で逆流性食道炎を発症したので、なるべく漢方の服用は避けて鍼灸のみ行っていますが、イマイチ効果を感じられません。通っている鍼灸院は体外受精の移植後の鍼灸はやらない方針です。はたしてそれでいいのかも不安です。
○ 低温期の体温が高め
○ 月経前イライラし、落ち込みやすい
○ 低温期と高温期の差が小さい(0.3度未満)
○ 足腰のだるさや冷えを感じる
○ 卵が小さい
○ 排卵誘発剤を使用してもたくさん卵ができない
○ のぼせやほてりがある




漢方薬は心と体に優しい薬だが慎重さも必要
必ず漢方薬の専門家の指導を受けながら服用して


当帰芍薬散(とうきしゃくやくさん)は婦人病に使用される代表的な漢方薬で、むくみがちで、顔色が悪く、疲れやすい体質の方によく処方されます。ただし、構成生薬中に胃にもたれる成分があるので、胃腸が弱い方には慎重に使う漢方薬でもあります。当帰芍薬散によって胃腸障害がおこり、漢方、漢方薬のイメージが悪くなったのはとても残念です。


胃腸が弱い方は胃腸の症状を良くしてから周期調節法で不妊体質を改善していく


胃腸の弱い方の漢方薬の選定はとても慎重に行います。漢方薬を選定してから、必ず2週間ほどで様子をうかがい、必要であれば漢方薬の服用方法を調節します。よく胃腸が弱い方の子宝相談を受けますが、先ずは
漢方薬で胃腸症状の改善のために「健脾補気」の健脾散(参苓白朮散)、健胃顆粒(香砂六君子)などの漢方薬でサポートしながら、通常の「周期調節法」をスタートするとあまり胃腸障害による苦情はなく、体調が良くなる方がほとんどです。そして自覚症状がほとんどなくなるころに子宝に恵まれることも多いようです。チキチキさんの場合、冷えを感じる半面、のぼせやほてりがあり、低温期の体温が高いなど双反する症状が見られます。本来は冷え症のようですが、さまざまな治療などによって体に熱がこもっているかもしれません。体の余分な熱を取り除き、本来の冷えを改善していくという少し複雑な漢方薬の選定が必要です。二至丹、参馬補腎丸、双料参茸丸などの胃腸に優しくて「補腎」効果のある漢方薬、必要に応じて「気血」の流れを良くする芎帰調血飲第一加減などのような漢方薬、体の余分な熱を取り除く働きの漢方薬を、専門家のアドバイスのもと服用するといいでしょう。


体質にあった漢方薬を正しく服用すれば良い状態で良い卵ができる可能性が増す


先にでてきた「周期調節法」とは、女性の月経周期に合わせて漢方薬を服用する方法で、子宝を望む方に最適です。もちろん、チキチキさんにもおすすめします。他にも気になる症状がありますが、多くは漢方薬の
服用で改善可能な症状です。漢方薬は本来、心と体に優しいお薬です。体質にあった漢方薬の服用で、今より良い状態になり、良い卵ができる可能性も増すと思います。また体外受精の移植後も妊娠中も安心して服用していただけます。残された時間も少なくなってますので、漢方薬の専門家のアドバイスを受けながら体調を整えることが近道だと思います。




竹内 聡先生


2003年以降、毎年不妊周期調節法の大家南京中医薬大学付属病院老中医「夏桂成」のもとで研修を受け、実績を重ねる。2004年中国政府認定A級国際中医専門員の資格取得。2007年NPO法人日本カウンセリング学会より不妊カウンセラーと認定。「出会えてよかった」と言っていただける、心のこもった子宝相談を目指している。




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