Q:妊娠初期と生理前のおりものは違う?
妊娠初期のおりものって、どんな感じなのでしょう?そして、生理前のおりものとの違いは?私のおりものは乾燥して、下着にこびりついてる感じです。今高温9日目なのですが、こんなおりものでは妊娠の可能性は薄いでしょうか?(みっちさん)
A:おりものは、妊娠によって変化することはありますが、妊娠を判断する材料にはなりません。(東京フェリシアレディースクリニック院長・小林 肇先生)
おりものの性状や色は人によって様々です。透明の人もいれば、白かったり、黄色っぽい人もいます。粘度についてもサラサラの場合もありますし、ドロッとすることも。下着にこびりつくということもあり、これは乾燥してこびりつく場合もあれば、ドロッとしたおりものがついている場合もあります。おりもののにおいが非常に気になる、外陰部にかゆみやいたみがあるといった場合でなければ、多くの場合問題がないと考えられます。前記のような症状がある場合は感染症などの疑いがあるので産婦人科の受診をおすすめします。クラミジアや淋菌などの性感染症が若年より流行っていますので、心配な場合はお近くの産婦人科で検査し、必要があれば早めの治療をしていくのがお勧めです。
おりものは膣のなかの常在菌のバランスによって性状が変わります。おりものを気にするのは体のチェックするということにもつながります。変化が気になる場合は、「気にしない」というよりも、一度検査をして、感染症によるものなのか、正常な範囲なのかを知っておくとどのような場合に異常なのかを客観的に知ることが出来てよいと思います。
妊娠されたかどうかは、生理の予定日を1週間ほど過ぎた時期に市販の妊娠検査薬を使用するのが良いかと考えます。
小林 肇先生
東京フェリシアレディースクリニック院長
産婦人科専門医/医療安全学会評議員/日本医科大学卒業。ハーバード公衆衛生大学院修士課程卒業。ハーバード大学客員研究員(ハーバード大学関連医療機関の医療安全シミュレーショントレーニングを行うCenter for Medical Simulationにてスタッフとして従事)日本医科大学大学院で医療安全分野の研究にて博士号取得。医療分野以外ではグローバルコンサルティングファームであるマッキンゼーアンドカンパニーで活躍、NTTドコモ子会社の日本アルトマーク株式会社経営企画室長を経て、現在同社アドバイザー。その他ベンチャー企業のアドバイザーを勤める。