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凍結胚移植をする日にちについて

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凍結胚移植をする日にちについて

2017Webコラム

2017.12.19

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凍結胚移植をする日にちについて


2017/12/19 金田 幸枝 先生(さち・レディースクリニック)








まりぼーさん(39才)
凍結胚移植をする日にちについて


凍結胚移植は通常、生理何日目に行うのでしょうか?
私の病院では生理20日目と決まっています。 一般的に、妊娠しやすい時期は生理12~16日目と聞きますが、 20日目は遅くはないのでしょうか?
子宮内膜の状態は人によって違うので、移植日も人によって違うような気がしますが、すでに日にちが決められているのが少し疑問に思います。







金田 幸枝先生からの回答(さち・レディースクリニック)


まりぼーさんには、まず凍結胚移植の仕組みについてお話しましょう。
体外受精(顕微授精)の場合、採卵した後、卵子と精子が受精し、受精卵になります。受精卵は分割を繰り返し、5日目くらいに胚盤胞まで成長します。この受精卵または胚を凍結させて移植するのが凍結胚移植です。凍結させるタイミングは、受精卵、分割途中の分割胚、次の段階の桑実胚、さらに進んだ胚盤胞だったりしますが、現在では胚盤胞まで成長させ移植を行う割合が高いです。
まりぼーさんが疑問に思う生理開始日から12~16日目というのは、排卵が起き性交渉を行うタイミングに適した時期のことですね。しかし、移植する予定の胚はすでに受精後数日経過した胚なので、移植する胚が胚盤胞だとすれば、排卵日から5日くらい経過した20日目に設定しているのは適正な時期だと思います。
もう一つお話しますと、凍結胚移植には2つのスケジュールがあります。ひとつは「自然周期法」。その方の自然な排卵周期に合わせ、子宮内膜が厚くなるのを待って移植をしますが、人それぞれバラつきがあったり、内膜が厚くなりにくい人がいるという問題があります。
もうひとつの方法は「ホルモン補充周期法」といいます。生理開始から排卵日に相当する時期までエストロゲン製剤を服用し、その翌日からプロゲステロンの補充に切り替えるというものです。そして、移植する胚が胚盤胞であれば、プロゲステロンの補充を始めた5日後に胚移植をするというのが一般的で、排卵に左右されず周期を調整できるのが特長です。まりぼーさんの通うクリニックが一律で20日目に移植と決められているのは、「ホルモン補充周期法」をされているからでしょう。こうして移植日をマニュアル化しているクリニックもありますし、個々の状態に合わせてその都度異なったスケジュールを組むクリニックもあります。
不妊治療には用語が多く、医師が説明したとしても理解できないことも少なくありません。何か疑問に感じることがあれば、クリニックのカウンセラーやコーディネーターの方に気軽に相談してみると良いと思います。





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金田 幸枝 先生(さち・レディースクリニック)
大分医科大学卒業。社会福祉法人 賛育会病院 産婦人科医長、米ミネソタ大学 医学部産婦人科 客員講師、帝京大学医学部 産婦人科助手などを経て、平成12年5月 千葉県船橋市に「さちレディースクリニック」を開設。プライベートでは、15歳になるシーズー犬のお散歩が日課。


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