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万一の際のモーニングアフターピル(緊急避妊薬)、処方してもらう方法や値段は?

インタビュー くらし

万一の際のモーニングアフターピル(緊急避妊薬)、処方してもらう方法や値段は?

性交後の緊急避妊法である、モーニングアフターピル。必要なときに購入する方法や値段、服用する際の注意点など、いざという時のために知っていてほしい基礎知識をケイ・レディースクリニック新宿の川越信隆先生にご紹介いただきました。

2018.8.4

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モーニングアフターピルは性交後に服用して避妊する薬


モーニングアフターピル(緊急避妊薬、以下アフターピル)について、たまにそういう名称の薬があるのかと勘違いしている患者さんもいらっしゃいますが、そうではありません。


 


簡単にいうと、性交後に服用することで効果が得られる経口避妊薬のことです。さまざまな種類があり、薬や服用方法によって避妊成功率や緊急避妊効果の有無が異なるケースもあります。


 


当院がお出ししているものは、性交後72時間以内に受診をして、薬を12時間おきに2回服用することで、99.9%避妊することができます。たとえば月曜日の夜に性交した場合、木曜日までに受診して服用すればOKです。


 


副作用として吐き気や頭痛などを感じる人がいますが、多くの場合は24時間におさまるのもポイントです。


 


服用する時期によって違いますが、次の生理が早まる人が半数ほどいます。一方で、逆に遅くなるケースもみられます。


 


気になる値段は14000円~2万円が相場


アフターピルの気になる値段はおおよそ14000円~2万円前後が相場のようです。ちなみに当院の場合は14,600円です。




薬は健康保険適用外ですが、処方するまでに行う診療代には保険が適用されるため、保険証をお持ちいただくとそこから2,000円安くなります(当院の場合)。


 


アフターピルの入手法は医師の処方が基本


アフターピルは、基本的には産婦人科や婦人科を受診することで処方できます。当院の場合は、問診だけで処方します。




「婦人科、産婦人科=内診が必ずある」と考えている方も多くいらっしゃいますが、アフターピルを処方するだけでしたら、下着を脱ぐ必要はありません。




また医療機関によって対応は異なりますが、当院では、保険証をお持ちでない患者さんでも処方は可能です。また、未成年の方でも保護者の同席や同意がなくてもアフターピルを処方することはできるので、「どうしよう……」とひとりで悩まず、まずはクリニックを受診するといいでしょう。


 


体への負担は「低用量ピル>アフターピル>>中絶」という順


よく質問にあるのが、低用量のピルとアフターピルとの違いです。同じ「妊娠させない」という避妊目的で服用する薬ですが、その方法が異なります。




排卵を抑えて妊娠しづらくさせる低用量ピルに対し、アフターピルは、体内のホルモン状態を人工的にかく乱させて着床を防ぎます。




女性の体とお財布には、1ヶ月の費用3,150円(当院調べ)程度の低用量ピルの方がやさしいといえるでしょう。




普段から低用量ピルを服用していない方で、避妊に失敗してしまった場合、中絶することを考えると、アフターピルを服用して避妊した方が、費用はもちろん女性の体と心に与えるダメージは格段に少ないと思います。


 


ネット通販されている異常に安価なニセ薬に要注意!


今、ネット通販でも安いアフターピルが出回っています。しかし、こういった薬は製造元が不確かなものも多いようです。せっかく服用しても緊急避妊効果が得られないのでは意味がありません。


さらに、服用したことで腟からの出血が起きたり、感染症にかかる可能性が高まるなどの影響があり、健康被害に遭ってしまった人も実際にいました。




ただし、経口薬は消化してしまうと証拠が残りません。そのため「この薬のせいで健康被害に遭った!」というのを証明するのが難しいのです。




このような被害に遭わないため、女性として自分の体を守るためには、やはり医師が処方した薬を、正しく服用することが大切です。


 





川越先生より まとめ



受診する医療機関の避妊成功率を事前に確認するのも大切


アフターピルにはさまざまな種類があります。
自分の体に入るものなのに「安いから」「手軽に入手できるから」と安易に選ぶと、避妊目的で服用したにもかかわらず緊急避妊効果が得られなかったり、思わぬトラブルに遭う可能性も高くなります。



そういった事態を防ぐためには、きちんとした医療機関で処方してもらった薬を正しく服用するようにしましょう。本来の目的である避妊成功率を高め、女性として自分の体をケアすることにつながります。


さらに医療機関によっても採用している薬や方法が異なるので、受診したい医療機関の避妊成功率を事前に確認しておくのがよいと思います。





お話を伺った先生のご紹介

川越 信隆 先生(ケイ・レディースクリニック新宿)


東京都出身。日本医科大学卒業後、慶応義塾大学病院、医療法人財団荻窪病院、国立病院東京災害医療センター、日本医科大学病院、社会福祉法人 勝楽堂病院等で勤務。その後、東京・新宿センタービルにケイ・レディースクリニック新宿を開設。

≫ ケイ・レディースクリニック新宿

 


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