松本レディースクリニック ジネコ取材済
東京都豊島区東池袋2-60-3 グレイスロータリービル1F
婦人科 / 不妊治療
松本レディースクリニック
東京都豊島区東池袋2-60-3 グレイスロータリービル1F
当クリニックは、「赤ちゃんが欲しいのになかなかできない」と悩んでいらっしゃる方のための不妊治療専門クリニックです。
妊娠しにくい方を対象に、不妊原因の探索、妊娠に向けてのアドバイス・治療を行います。
土曜も診療日曜祝日も診療漢方・鍼灸ジネコ推奨サプリ取り扱い働きながら通いやすいインターネット予約駅近フリーマガジン配布ブライダル健診一般不妊治療すべて見る
診療科
婦人科
不妊治療
基本診療時間
診療時間 | 月 | 火 | 水 | 木 | 金 | 土 | 日 | 祝 |
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8:15~12:00 | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ● | ● | |
14:30~18:00 | ○ | ○ | ○ | ○ | △ |
●:午前8:15~11:00(日曜は11:30まで) △:午後13:45~15:00 ※日曜祝日は予約制
休診日
年末年始
住所・連絡先
東京都豊島区東池袋2-60-3 グレイスロータリービル1F
TEL: 03-5958-5633
FAX: 03-5958-5635
松本和紀 院長プロフィール
当院では体外受精など生殖補助医療を専門に行います。
赤ちゃんが欲しい、妊娠したいがなかなか妊娠しないとお悩みの方ご来院ください。
松本和紀 院長略歴
昭和60年 医学博士号学位受領 主論文「脱落膜細胞のプロラクチン産生能に関する研究」
東京慈恵会医科大学産婦人科助手
平成11年 松本レディースクリニック開設 院長
インフォームド・コンセント(十分な説明を受けた上での同意)の取得を徹底し、「納得・安心して不妊治療が受けられるクリニック」をモットーに開院。
平成24年 医療法人社団愛慈会 松本レディースクリニック開設院長・理事長
不妊治療、生殖補助医療、体外受精を専門に行うクリニックとして再出発いたしました。
松本 玲央奈 副院長プロフィール
松本 玲央奈 副院長略歴
【プロフィール】
2007年 聖マリアンナ医科大学卒業
2010年 東京大学産婦人科学教室 入局
2011年 長野県立こども病院総合周産期センター 医員
2012年 東京北医療センター 医員
2013年 東京大学大学院医学研究科 入学
2015年 ESHRE(ヨーロッパ生殖医学会)Basic Science Award for Poster Presentation 受賞
第30回生殖免疫学会 学会賞受賞
2016年 虎の門病院 医員
2017年 東京大学大学院医学研究科博士課程修了 医学博士
東京大学医学部附属病院 助教
2018年 松本レディースクリニック 副院長
一人ひとりに合わせたオーダーメイドの治療
当院は最新のテクノロジーを駆使して不妊の原因を追究すると共に、患者様一人ひとりに合わせたオーダーメイドの治療を行っていきたいと考えております。 ホルモン療法、漢方療法、タイミング指導、人工受精、体外受精など、それぞれの治療方針について十分にご説明し、患者様の同意のもとで不妊治療を進めてまいります。治療方法についてご理解いただくことは、不妊治療に取り組んでいくための大切なプロセスです。カウンセリングもしっかり行っていきますので、現在の症状やお悩み、不安に感じていること等、なんでもお気軽にお話しください。
仕事を続けながら通える診療時間
不妊症に悩む方の多くは、仕事と治療を並行して行っていくかと思います。 当院では仕事を続けながらでも治療のタイミングを合わせられるよう、朝は8時30分から、また平日や土曜日の午後、日曜日の午前中にも診療時間を設けています。
外受精コーディネーター・不妊カウンセラー在中
「不妊治療って、どういったものなんだろう?」
という疑問をお持ちの方に対し、体外受精コーディネーター、不妊カウンセラーが不妊治療の流れをわかりやすく説明いたします。AIH(人工授精)、IVF(体外受精)、顕微授精など、より良い治療を選択していただくため、ご夫婦の希望に合わせてサポートさせていただきます。
泌尿器科医による男性外来の併設
当クリニックはわが国ではまだ数少ない泌尿器科医による男性外来併設クリニックです。 男性側でも何か治療ができないかお悩みの方、EDや射精障害で夫婦生活がうまくいかずストレスやプレッシャーを感じている方もいらっしゃると思います。 当院では週1日ではありますが専門的な診療を行い、ご夫婦の希望が叶うよう婦人科と一緒に治療を進めていきます。
漢方外来の併設
当院では最新のテクノロジーで最新の治療ができる体制を整えていますが、一方で『漢方』 という古来の療法にも着目しています。当院の漢方外来では、漢方の専門医の診療を受けることができます。通常の不妊治療と漢方による体質改善を並行することで、よりよい結果をもたらしてくれることが期待できます。
このクリニックに関連する監修記事、取材内容、ユーザー様からの質問と回答など、ジネコが企画した様々なコンテンツの一覧です。
記事一覧
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タイムラプスで妊娠率向上を目指す
受精卵の成長を観察して記録! 松本レディースクリニックは、2020年1月の施設拡張を機に先進培養機器「タイムラプスインキュベーター」を導入。医療側、患者側にとってどんなことが期待できるのか、同院の松本玲央奈先生にお話を伺いました。
2020.3.20
コラム 不妊治療
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同じアンタゴニスト法なのに結果がまったく違うのはなぜ?
皆さんの治療に関する相談を全国のドクターにお聞きして、誌面でアドバイスをお届けする人気企画「ジネコ セカンドオピニオン」。ジネコの応援ドクターが丁寧にお答えいたします
2020.1.14
コラム 不妊治療
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【ERAのこと教えて】着床率を上げるための子宮内膜検査
体外受精の治療で受精卵を子宮に移植する時、子宮が着床に適切な状態かを遺伝子発現レベルで調べるERA(エラ・子宮内膜着床能検査)。最新のテクノロジー検査をいち早く導入する、松本レディースクリニック副院長の松本玲央奈先生にお話を伺いました。
2019.10.7
コラム 不妊治療
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これって不妊症?不妊症の定義や原因は?
不妊症の定義、不妊の主な原因とはなんでしょうか?比較的若く妊活を始めた方は、まずはどのようなステップを踏むのがよいでしょうか?松本レディスクリニックの松本玲央奈先生に伺いました!
2018.10.17
専門医Q&A 妊活
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2人目の不妊治療、なかなか授かりません。
現在2人目の妊娠を目指していますが、治療をはじめてからすでに2年半経ちます。これまでタイミング法を10回、人工授精を14回行いました。 8週目で稽留流産しています。何か問題があるのでは?
2018.3.2
コラム 不妊治療
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ジネコ妊活セミナー9月10日 「体外受精の現在、過去、未来」
2017年9月10日に行われたジネコ 妊活セミナーより 体外受精の現在、過去、未来 2017年9月10日(日)、東京日本橋にて「ジネコ妊活セミナー」を開催しました。第1部では、医療法人愛慈会 松本レディースクリニック看護師長の松永久美江さんに「不妊治療全般」について、第2部では同クリニック院長松本和紀先生に「体外受精の現在・過去・未来」についてお話いただきました。今回は第2部の内容を第2弾としてお届けします。 30年以上の歴史がある体外受精 最近、体外受精を受ける方が増えています。原因として女性の非婚、晩婚、そして挙児希望年齢が遅くなっていることなどが挙げられます。 1970年代、29歳までの女性未婚率は20%でした。今は60%、20代の過半数が独身です。70年代の平均初婚年齢は25歳に対して今は30歳です。これは日本だけでなく、先進諸国も同じような傾向にあります。それと共に体外受精の進歩という医学的な側面もあるのですが両面が相まって体外受精が増えているわけです。 体外受精が初めて成功したのは1978年、イギリスです。40年近く前のことです。次に80年にオーストラリアで、81年にアメリカ、そして日本では83年に初めて成功しました。それが、いまや日本で生まれる赤ちゃんの20人に1人が体外受精です。体外受精は決して珍しいことではなくなっています。 体外受精とは、妻の卵巣から十分に成熟した卵子を採取し、夫の精子を振りかけるようにして受精を待ち(これを媒精と言います)、そこでできた受精卵を一定期間培養したあと、妻の子宮腔内に移植し、妊娠を目指す方法です。 精子はあるし、卵子もある。卵巣も子宮もあり、毎月生理もある。なのに妊娠しないのは卵管に原因があることが多いです。子宮内膜症などで卵管周囲に癒着が見つかったり、子宮卵管造影などで卵管に閉塞や狭窄が疑われる場合、受精の場がないために、妊娠できない、すなわち卵管不妊です。それを何とか解決できないかということで多くの医師たちが長きにわたって研究を重ねたおかげで、体外受精という方法が誕生しました。 顕微授精によって体外受精の成功率が格段に高まった! 体外受精実施症例数が増加するなかで、媒精しても受精しない受精障害が多く存在することがわかってきました。この受精障害を克服するために生まれたのが顕微授精という方法です。 顕微授精とは、卵子に極細の針で一個の精子を直接注入させて受精させる方法です。顕微授精の中でもいろいろなやり方があったのですが、今は卵子の細胞質内に針で一個の精子を注入させるICSI法(Intracytoplasmic Sperm Injection)が全盛です。現在は、顕微授精イコール ICSI法と言っても過言ではありません。これまでは多数の精子が必要だったのですが、ICSI法であれば、精子1匹いれば、かなり高い確率で受精できるようになったわけです。 この顕微授精は1990年代、急速に発展しました。その次に体外受精の中で注目されるようになったのが凍結胚移植です。体外受精してできた胚(受精卵)を凍結して移植する方法です。排卵周期は誘発剤の影響で、子宮内膜が薄かったり、卵巣が腫れてしまっていたりと移植に適さない状態のことが多いんです。 でも、胚をいったん凍結すれば、子宮や卵巣を少し休ませることができる。その結果、採卵周期に合わせた体外受精よりも、凍結胚移植のほうが着床率は高くなり、流産率も低くなるということで、今、日本で生まれる体外受精の赤ちゃんの大多数が凍結胚移植です。 そんな中、現在、何が問題かというと移植はしたけど、妊娠率が頭うちだということです。これは先ほども申し上げたとおり、女性の高齢化というのが大きな要素です。赤ちゃんになり得る胚をどうやって生成するか、赤ちゃんになり得ると思う胚をいかに選別するかが最大の課題です。 制度や治療技術よりも大切なのは夫婦が仲むつまじいこと この10月から東京都でも一般不妊治療、一般不妊検査に関して夫婦一組5万円までの助成金が出るようになりました。ただし、検査開始の時点で妻が35歳以下であること、夫婦共に今年4月1日以降、不妊検査をしていることが条件です。36歳以上の方には不平等だという不満があるかもしれません。しかし、これはつまり35歳以前にできるだけ早く不妊検査治療に入っていただいて、体外受精の段階にならないうちに妊娠してほしいというのが根幹にあるからです。 体外受精の次のテーマは再生医療。山中教授がiPS細胞の作製でノーベル賞もらったのは皆さん、ご存知だと思いますが、iPS細胞による再生医療は網膜移植で臨床治験が始まってます。アルツハイマーなど神経障害に対しても自分の遺伝情報を持ったiPS細胞で神経細胞をつくって再生ということが、次の試みとして始まっています。その他、歯や髪、あらゆる臓器で再生医療の可能性が高まっています。そのなかで、卵子も精子もマウスレベルではできています。自分には先天的に、あるいは病気でとってしまって卵巣がないから、無精子症だからと子どもをあきらめていた人たちにも、子どもを持てる可能性が出てきたということです。まさに夢のような話です。そういうことで、iPSあるいはES細胞によって不妊治療が今後、10、20年後どうなるかはわかりません。今とは随分状況も変わってくるかもしれません。世の中は、必ず進歩していきます。私自身も不妊治療の未来がどうなっていくのか興味津々です。 ただ、体外受精で2回失敗してがっかりしていたら、旦那さんが慰めてくれて、セックスしたら赤ちゃんができたというケースもあります。とにかく、お子さん欲しいという方に私からの最小限のアドバイスとしては、夫婦仲良くむつんでください。人工授精の最大の欠点はセックスレスを誘発すること。できるだけ夫婦仲良くしてむつんだほうが、最終的に体外受精でできたのであっても子育ても家庭もうまくいくものです。40年ちかくやってきて、つくづく思うのは夫婦は一にも二にも仲良くすることが大事ということです。 松本和紀 院長 (医療法人 愛慈会 松本レディースクリニック)昭和27年埼玉県生まれ。東京慈恵会医科大学卒業。昭和63年~平成2年、英国ロンドン大学ガイズ病院リサーフェローとして「脱落膜組織の免疫担当細胞の動態」について研究。平成2年に東京慈恵会医科大学に戻り、平成11年に松本レディースクリニック開設。平成24年に不妊治療、生殖補助医療、体外受精を専門に行うクリニックとして再スタート。目下の課題は、良好胚の選別方法の改善,加齢卵子対策。 ジネコ妊活セミナー 2017年9月10日に行われたジネコ 妊活セミナーより 体外受精の現在、過去、未来 2017年9月10日(日)、東京日本橋にて「ジネコ妊活セミナー」を開催しました。第1部では、医療法人愛慈会 松本レディースクリニック看護師長の松永久美江さんに「不妊治療全般」について、第2部では同クリニック院長松本和紀先生に「体外受精の現在・過去・未来」についてお話いただきました。今回は第2部の内容を第2弾としてお届けします。 30年以上の歴史がある体外受精 最近、体外受精を受ける方が増えています。原因として女性の非婚、晩婚、そして挙児希望年齢が遅くなっていることなどが挙げられます。 1970年代、29歳までの女性未婚率は20%でした。今は60%、20代の過半数が独身です。70年代の平均初婚年齢は25歳に対して今は30歳です。これは日本だけでなく、先進諸国も同じような傾向にあります。それと共に体外受精の進歩という医学的な側面もあるのですが両面が相まって体外受精が増えているわけです。 体外受精が初めて成功したのは1978年、イギリスです。40年近く前のことです。次に80年にオーストラリアで、81年にアメリカ、そして日本では83年に初めて成功しました。それが、いまや日本で生まれる赤ちゃんの20人に1人が体外受精です。体外受精は決して珍しいことではなくなっています。 体外受精とは、妻の卵巣から十分に成熟した卵子を採取し、夫の精子を振りかけるようにして受精を待ち(これを媒精と言います)、そこでできた受精卵を一定期間培養したあと、妻の子宮腔内に移植し、妊娠を目指す方法です。 精子はあるし、卵子もある。卵巣も子宮もあり、毎月生理もある。なのに妊娠しないのは卵管に原因があることが多いです。子宮内膜症などで卵管周囲に癒着が見つかったり、子宮卵管造影などで卵管に閉塞や狭窄が疑われる場合、受精の場がないために、妊娠できない、すなわち卵管不妊です。それを何とか解決できないかということで多くの医師たちが長きにわたって研究を重ねたおかげで、体外受精という方法が誕生しました。 顕微授精によって体外受精の成功率が格段に高まった! 体外受精実施症例数が増加するなかで、媒精しても受精しない受精障害が多く存在することがわかってきました。この受精障害を克服するために生まれたのが顕微授精という方法です。 顕微授精とは、卵子に極細の針で一個の精子を直接注入させて受精させる方法です。顕微授精の中でもいろいろなやり方があったのですが、今は卵子の細胞質内に針で一個の精子を注入させるICSI法(Intracytoplasmic Sperm Injection)が全盛です。現在は、顕微授精イコール ICSI法と言っても過言ではありません。これまでは多数の精子が必要だったのですが、ICSI法であれば、精子1匹いれば、かなり高い確率で受精できるようになったわけです。 この顕微授精は1990年代、急速に発展しました。その次に体外受精の中で注目されるようになったのが凍結胚移植です。体外受精してできた胚(受精卵)を凍結して移植する方法です。排卵周期は誘発剤の影響で、子宮内膜が薄かったり、卵巣が腫れてしまっていたりと移植に適さない状態のことが多いんです。 でも、胚をいったん凍結すれば、子宮や卵巣を少し休ませることができる。その結果、採卵周期に合わせた体外受精よりも、凍結胚移植のほうが着床率は高くなり、流産率も低くなるということで、今、日本で生まれる体外受精の赤ちゃんの大多数が凍結胚移植です。 そんな中、現在、何が問題かというと移植はしたけど、妊娠率が頭うちだということです。これは先ほども申し上げたとおり、女性の高齢化というのが大きな要素です。赤ちゃんになり得る胚をどうやって生成するか、赤ちゃんになり得ると思う胚をいかに選別するかが最大の課題です。 制度や治療技術よりも大切なのは夫婦が仲むつまじいこと この10月から東京都でも一般不妊治療、一般不妊検査に関して夫婦一組5万円までの助成金が出るようになりました。ただし、検査開始の時点で妻が35歳以下であること、夫婦共に今年4月1日以降、不妊検査をしていることが条件です。36歳以上の方には不平等だという不満があるかもしれません。しかし、これはつまり35歳以前にできるだけ早く不妊検査治療に入っていただいて、体外受精の段階にならないうちに妊娠してほしいというのが根幹にあるからです。 体外受精の次のテーマは再生医療。山中教授がiPS細胞の作製でノーベル賞もらったのは皆さん、ご存知だと思いますが、iPS細胞による再生医療は網膜移植で臨床治験が始まってます。アルツハイマーなど神経障害に対しても自分の遺伝情報を持ったiPS細胞で神経細胞をつくって再生ということが、次の試みとして始まっています。その他、歯や髪、あらゆる臓器で再生医療の可能性が高まっています。そのなかで、卵子も精子もマウスレベルではできています。自分には先天的に、あるいは病気でとってしまって卵巣がないから、無精子症だからと子どもをあきらめていた人たちにも、子どもを持てる可能性が出てきたということです。まさに夢のような話です。そういうことで、iPSあるいはES細胞によって不妊治療が今後、10、20年後どうなるかはわかりません。今とは随分状況も変わってくるかもしれません。世の中は、必ず進歩していきます。私自身も不妊治療の未来がどうなっていくのか興味津々です。 ただ、体外受精で2回失敗してがっかりしていたら、旦那さんが慰めてくれて、セックスしたら赤ちゃんができたというケースもあります。とにかく、お子さん欲しいという方に私からの最小限のアドバイスとしては、夫婦仲良くむつんでください。人工授精の最大の欠点はセックスレスを誘発すること。できるだけ夫婦仲良くしてむつんだほうが、最終的に体外受精でできたのであっても子育ても家庭もうまくいくものです。40年ちかくやってきて、つくづく思うのは夫婦は一にも二にも仲良くすることが大事ということです。 松本和紀 院長 (医療法人 愛慈会 松本レディースクリニック)昭和27年埼玉県生まれ。東京慈恵会医科大学卒業。昭和63年~平成2年、英国ロンドン大学ガイズ病院リサーフェローとして「脱落膜組織の免疫担当細胞の動態」について研究。平成2年に東京慈恵会医科大学に戻り、平成11年に松本レディースクリニック開設。平成24年に不妊治療、生殖補助医療、体外受精を専門に行うクリニックとして再スタート。目下の課題は、良好胚の選別方法の改善,加齢卵子対策。 ジネコ妊活セミナー
2017.11.27
レポート 不妊治療
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AMHが0.16以下ですが、妊娠可能ですか?
相談者:ひろみんさん(38歳) AMHが0.16以下ですが、妊娠可能ですか? クリニックに通って約2年。タイミング4回、人工授精3回、体外受精(新鮮胚グレード3を2個)を1回試みましたが、妊娠しませんでした。人工授精3回を終えてからAMHを測ったところ、0.16以下という数値が。担当医から「どうされますか?この数値なら、諦める方もいらっしゃいますよ」と言われ、頭の中が“?”でいっぱいになりました。 諦めることなどできません! しかし、採卵しても2つしか採取できないのも事実。次もまた採卵からになります。夫に問題はありません。培養士さんは「体外受精でなくとも大丈夫では?」と言ってくださいましたが、次回も体外受精にするか、ホルモン補充をしながら人工授精にするか、迷っています。やれることはやろう!と夫とも話し合い、鍼治療にもと取り組もうかと思っています。どうか、アドバイスをお願いします。 AMHの数値が0.16以下、とはどのような状態ですか。 測定器によって、測れる範囲に違いがあります。0.16“以下”という数値は、おそらくその測定器が測れる最低限度なのだと思います。かなり低い数値ではありますが、AMHの値はあくまでも目安です。AMHの値は卵子化が見込まれる原子卵胞の数を示す数値であり、発育卵胞は含まれません。ひろみんさんの場合は、現段階では採卵が可能で、それも2個採卵できているのですから、それほど悲観的になる必要はないと思います。とはいえ、時間的なゆとりはありませんし、卵子の数は生まれたときから限られています。諦めなければならない理由は見当たりませんが、残された卵子をより有効に活かすには、IVF(体外受精)からさらにステップアップし、ICSI(顕微授精)をご検討されてはとも思います。やれることはやろうと決めたのなら、ぜひ検討してみてください。妊娠の可能性は今のところ十分にあると思われるので、どうぞ諦めずに治療を続けてください。 担当医からは、「諦める人もいますよ」と。 担当医も悪気があって言ったわけではなく、「現実的に厳しい状態にはある」ということをお伝えしたかったのだと思います。女性の体は複雑で、自分自身の体であってもわかっていない女性が多くいます。余談になりますが、「月経があるうちは妊娠可能」と思われがちですが、それも大きな間違い。初潮は12歳、閉経は51歳が平均ですが、初潮から2,3年は排卵しないし、45歳あたりを過ぎると排卵はない。月経=排卵ではないのです。妊娠には確かにタイムリミットがありますが、38歳のひろみんさんならまだ可能性はあります。「できることはすべてやりたい」というお気持ちは、大切になさってください。 鍼治療などにもトライしたい、とあります。 鍼灸治療の効果まではわかりかねますが、ご自分が「気持ちが良い」と思われるなら、取り入れて悪いことはないと思います。でも、「しなければならない」と思うとストレスとなって逆効果になることもあるのでご注意を。治療でも、「失敗したらどうしよう」「妊娠しなかったらどうしよう」と考え過ぎるのもよくないので、不安などはナースなどに打ち明けてください。私にお話しくださっても結構ですが、当院のナースは特に聞き上手ですので、お役に立つと思います。また、ご主人ともぜひ仲良くしてください。妊娠の基本は夫婦間のセックスです。排卵があるのですから、自然妊娠も可能。赤ちゃんが欲しいからという目的ありきではなく、日常的にスキンシップしてほしいですね! 松本先生より まとめ AMHの値はあくまでも目安なので、数値に惑わされないこと。採卵もできているのだから、妊娠は可能。ICSIなどの高度生殖医療を取り入れながらも、自然妊娠の可能性があることも視野に入れ、夫婦間のセックスも大切にしましょう。 [無料]気軽にご相談ください お話を伺った先生のご紹介 松本 和紀 先生(松本レディースクリニック 院長・理事長) 日本産科婦人科学会専門医、母体保護法指定医、日本生殖医学会生殖医療専門医。昭和54年、東京慈恵会医科大学卒。昭和58年、同大学院博士課程修了。昭和60年、医学博士号学位受領。昭和63年~平成2年、英国ロンドン大学ガイズ病院リサーフェロー「脱落膜組織の免疫担当細胞の動態」について研究。平成2年から、東京慈恵会医科大学産婦人科助手、同大産婦人科副医局長・医局長・産婦人科講師(不妊・生殖班班長)兼診療医長を経て、平成11年にクリニック開設。平成24年、医療法人社団愛慈会を設立しリニューアル。 ≫ 松本レディースクリニック AMHが0.16以下ですが、妊娠可能ですか? 松本 和紀 先生(松本レディースクリニック) 相談者:ひろみんさん(38歳) AMHが0.16以下ですが、妊娠可能ですか? クリニックに通って約2年。タイミング4回、人工授精3回、体外受精(新鮮胚グレード3を2個)を1回試みましたが、妊娠しませんでした。人工授精3回を終えてからAMHを測ったところ、0.16以下という数値が。担当医から「どうされますか?この数値なら、諦める方もいらっしゃいますよ」と言われ、頭の中が“?”でいっぱいになりました。 諦めることなどできません! しかし、採卵しても2つしか採取できないのも事実。次もまた採卵からになります。夫に問題はありません。培養士さんは「体外受精でなくとも大丈夫では?」と言ってくださいましたが、次回も体外受精にするか、ホルモン補充をしながら人工授精にするか、迷っています。やれることはやろう!と夫とも話し合い、鍼治療にもと取り組もうかと思っています。どうか、アドバイスをお願いします。 AMHの数値が0.16以下、とはどのような状態ですか。 測定器によって、測れる範囲に違いがあります。0.16“以下”という数値は、おそらくその測定器が測れる最低限度なのだと思います。かなり低い数値ではありますが、AMHの値はあくまでも目安です。AMHの値は卵子化が見込まれる原子卵胞の数を示す数値であり、発育卵胞は含まれません。ひろみんさんの場合は、現段階では採卵が可能で、それも2個採卵できているのですから、それほど悲観的になる必要はないと思います。とはいえ、時間的なゆとりはありませんし、卵子の数は生まれたときから限られています。諦めなければならない理由は見当たりませんが、残された卵子をより有効に活かすには、IVF(体外受精)からさらにステップアップし、ICSI(顕微授精)をご検討されてはとも思います。やれることはやろうと決めたのなら、ぜひ検討してみてください。妊娠の可能性は今のところ十分にあると思われるので、どうぞ諦めずに治療を続けてください。 担当医からは、「諦める人もいますよ」と。 担当医も悪気があって言ったわけではなく、「現実的に厳しい状態にはある」ということをお伝えしたかったのだと思います。女性の体は複雑で、自分自身の体であってもわかっていない女性が多くいます。余談になりますが、「月経があるうちは妊娠可能」と思われがちですが、それも大きな間違い。初潮は12歳、閉経は51歳が平均ですが、初潮から2,3年は排卵しないし、45歳あたりを過ぎると排卵はない。月経=排卵ではないのです。妊娠には確かにタイムリミットがありますが、38歳のひろみんさんならまだ可能性はあります。「できることはすべてやりたい」というお気持ちは、大切になさってください。 鍼治療などにもトライしたい、とあります。 鍼灸治療の効果まではわかりかねますが、ご自分が「気持ちが良い」と思われるなら、取り入れて悪いことはないと思います。でも、「しなければならない」と思うとストレスとなって逆効果になることもあるのでご注意を。治療でも、「失敗したらどうしよう」「妊娠しなかったらどうしよう」と考え過ぎるのもよくないので、不安などはナースなどに打ち明けてください。私にお話しくださっても結構ですが、当院のナースは特に聞き上手ですので、お役に立つと思います。また、ご主人ともぜひ仲良くしてください。妊娠の基本は夫婦間のセックスです。排卵があるのですから、自然妊娠も可能。赤ちゃんが欲しいからという目的ありきではなく、日常的にスキンシップしてほしいですね! 松本先生より まとめ AMHの値はあくまでも目安なので、数値に惑わされないこと。採卵もできているのだから、妊娠は可能。ICSIなどの高度生殖医療を取り入れながらも、自然妊娠の可能性があることも視野に入れ、夫婦間のセックスも大切にしましょう。 [無料]気軽にご相談ください お話を伺った先生のご紹介 松本 和紀 先生(松本レディースクリニック 院長・理事長) 日本産科婦人科学会専門医、母体保護法指定医、日本生殖医学会生殖医療指導医。昭和54年、東京慈恵会医科大学卒。昭和58年、同大学院博士課程修了。昭和60年、医学博士号学位受領。昭和63年~平成2年、英国ロンドン大学ガイズ病院リサーフェロー「脱落膜組織の免疫担当細胞の動態」について研究。平成2年から、東京慈恵会医科大学産婦人科助手、同大産婦人科副医局長・医局長・産婦人科講師(不妊・生殖班班長)兼診療医長を経て、平成11年にクリニック開設。平成24年、医療法人社団愛慈会に所属しリニューアル。 ≫ 松本レディースクリニック
2017.10.13
コラム 不妊治療