デリケートゾーンのかゆみ、放置は危険?
まとめ 女性の健康
デリケートゾーンのトラブルは、人には相談しづらいものです。
最近かゆみを感じるという場合にも、ついつい「あと何日かすれば自然に治るかもしれないし」「ちょっと調子が悪いだけ」と、ごまかしながら日々を過ごしてしまうかもしれません。一時的にかゆみが収まったら、治ったと勘違いしてそのままにしているケースも多いようです。
でも、デリケートゾーンのかゆみはもしかして、もっと大きなトラブルや病気のサインかもしれません。
どんな時にかゆみが出やすいかを知って、早めに対策をできるようにしておきましょう。
そのかゆみは病気が原因かも?
"病院を受診せずに、市販薬やドラッグストアで販売されている軟膏を塗ってかゆみを緩和させようとしている人もいます。こういった市販薬や市販の軟膏は、病院を受診するまでの「応急処置」と考えましょう。あくまでも受診をし、医師の治療を受けるのが基本です。"
デリケートゾーンのかゆみはかぶれや乾燥だけではない! 重大な病気の可能性もあり
かゆみを感じる病気の特徴まとめ
さて、デリケートゾーンにかゆみを感じる病気をテーマとしたコラムをまとめてご紹介します。
素人判断は危険ですが、婦人科を受診する時の参考にしてみてくださいね。
★性器ヘルペス
“性器ヘルペスは、「単純ヘルペスウイルス(HSV)」の感染者から性交渉などを介して感染する性感染症です。
感染部位は性器や肛門などで、水ぶくれやブツブツしたような潰瘍ができて、ピリピリした刺激やかゆみなどの症状があります。診断方法は問診と視診が中心です。”
★カンジタ
“カンジダとは真菌類というカビの一種で、水虫の仲間と考えるといいでしょう。皮膚や口の中、腟など体の表面のどこにでもいます。普段は数が少ないので症状はでませんが、風邪をひいたり、疲労があるなどちょっとした体調の変化で増殖し症状がでます。また、抗生剤を内服し、腟内に最も多い常在菌である乳酸桿菌が減少した場合にも腟内で増殖します。
主な症状としては、外陰部のかゆみ、酒かすのように白くボロボロとした特有のおりものがあります。気になる症状があれば早めに受診しましょう。”
★クラミジア、淋病
“【クラミジア】も【淋病】も罹患すると似たような症状が出ます。
女性の場合は、いやな匂いのおりものが増える、生理でもないのに時々出血する、下腹部が痛い、のどが痛いなどですが、感染当初は無症状の場合も少なくありません。しかし放っておくと、発熱、腹痛、腹膜炎などの症状が出て将来の不妊の原因にもなる可能性があります。要するに卵管閉塞が起こり、手術をしたり体外受精をしなければならなくなったりもします。また、妊娠中の感染は流産や早産の原因にもなります。母子感染してしまう可能性もあるため、安定期になってから、妊娠中でも飲める薬で治療します。
男性の場合は、排尿痛があったり、亀頭の先から異常な分泌物が出たりしますが、こちらも無症状のこともあります。”
★梅毒 ※かゆみを感じる場合もあり
“●梅毒
主に性交渉で感染します。妊娠中の梅毒感染により、流産・早産、胎児の脳への障害を起こす可能性があり、できるだけ妊娠前に治療を終えることが大切です。治療には長期にわたる抗生物質の使用、また自治体への届け出も必要になります。”
★尖圭コンジローマ ※かゆみを感じる場合もあり
“尖圭コンジローマは、ヒトパピローマウイルス(HPV)というウイルスに感染することによって発症する病気です。
性行為などによってできた皮膚や粘膜の小さな傷からHPVが侵入・感染し、先の尖ったイボ状のデキモノ(腫瘍)ができる(発症する)ため “性器イボ”とも言われています。
(中略)
痛みなどの自覚症状がほとんどないため、入浴やトイレの時など、性器に偶然触れた時にできもの(異変)に気づくことが多いです。たまにかゆみがあって性器に触れてできものに気づくこともあります。”
このほかにも、女性器の病気の兆候としておりものが増え、それによって違和感が生じることもありますので、かゆみを軽く考えずに、婦人科を受診してみてくださいね。