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体外受精の成功率

専門医Q&A 女性の健康

体外受精の成功率

「体外受精の成功率は20代後半で44%と説明されました。これは他院と比べて良い方、悪い方どちらなのでしょう。費用をかけて9割妊娠できるならすぐにでも踏み切るのですが…。」

2010.9.14

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ヌラリンさん(28歳)


治療前から自然排卵はありますが高温期が安定せず、特に排卵から高温への移行に時間がかかります。一通りの治療を経て妊娠に至らず、ドクターからは体外受精宣告されていますが、費用や体の負担を考えるとまだ踏み切れません。また、体外受精の話はされますが腹腔鏡検査の話は一切されません。必要ないのでしょうか。
体外受精の成功率は20代後半で44%と説明されました。これは他院と比べて良い方、悪い方どちらなのでしょう。費用をかけて9割妊娠できるならすぐにでも踏み切るのですが…。




お話を伺った先生のご紹介

吉田仁秋 先生 (仙台ARTクリニック)


近年の晩婚化と共に妊娠しにくい方が増えております。
当院では年間約700名程の患者様が訪れるようになり、そのうち半数の方が自然妊娠し、残り半数の方が手術や生殖補助医療を必要とします。
当院では不妊に関する最新の医療を提供できるよう、海外も含めて学会や研究会に積極的に参加し、発表しております。
最近では、アメリカ生殖医学会発表や日本生殖医学会、日本受精着床学会のシンポジウムなどがあります。
また東北大学農学部動物生殖科学講座との共同研究により研究成果を発表し、世界体外受精会議記念賞をも獲得しております。
今後とも基礎的な分野の充実を図り、臨床応用に役立てるようにしたいと思います。
不妊治療はどうしてもストレスが重なり心労と成って参ります。
こうした患者さまのお気持ちを少しでも緩和できるよう専門の資格を取得した不妊カウンセラーやIVFコーディネーターがおります。
お気軽に相談していただき、少しでも患者さまのさまざまな悩みにお答えできるようにしております。
ぜひ解らないことや悩みを相談なさってください。

《略歴》
1981年 獨協医科大学卒業
東北大学産婦人科学教室入局
1988年 医学博士取得
1991年 マイアミ大学生殖内分泌学講座留学 IVFディレクター
1993年 竹田綜合病院産婦人科部長
1996年 東北公済病院産婦人科医長
1998年 吉田レディースクリニック開業 理事長・院長
2007年 ARTセンター設立
2008年 東北大学産婦人科臨床教授
2009年 東北薬科大学(現 東北医科薬科大学)非常勤講師
2016年 仙台ARTクリニック開業 理事長
     現在に至る
《認定医》
日本産科婦人科学会 産婦人科専門医
日本生殖医学会 生殖医療専門医、指導医
《役職》
日本受精着床学会 理事
日本IVF学会 常務理事
JISART(日本生殖補助医療標準化機関) 副理事長
日本A-PART 副理事長
日本レーザーリプロダクション学会 評議員
日本生殖心理カウンセリング学会 常務理事
生殖バイオロジー東京シンポジウム 世話人
日本不妊予防協会 評議員
アメリカ生殖医学会 会員 等


≫ 仙台ARTクリニック




クロミッド周期にて妊娠する方は大体6周期までで妊娠に至ります。
不妊専門のクリニックで1年間の通院とAIHを5回受けておられますので、次のステップアップはおっしゃるように腹腔鏡検査(ラパロ)か体外受精(IVF)となります。
ラパロでは子宮卵管造影(HSG)が正常でも卵子のピックアップ障害や子宮内膜症などの異常所見が約60%と言われており、卵管の状態を的確に診断可能です。
但しラパロは全額保険診療ですが全身麻酔をかけ、入院施設が必要であり身体的に多少負担がかかります。
次いでIVFについてですが、健康なカップルが自然妊娠する確立は約30%ですので20代後半で44%という数字は良い方だと考えます。
更に現在は移植胚数を1個に限定されておりますので移植胚数が限られているにもかかわらず、他と比べて妥当な数字でではないでしょうか。
又IVFの場合高い妊娠率ですが、1回の採卵で凍結受精卵を保存可能であれば1度目が仮に失敗に終わっても次回からは凍結受精卵を外来で簡単に移植可能で、これも補助金の対象となりご検討頂ければと思います。
IVFの場合おっしゃるように全額私費で経済的負担が大変ですが、年間30万円の補助金制度も活用できますので、主治医の先生とよくご相談なさる事お勧め致します。





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