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【特集2】快適に過ごせる環境で冷えのストレスをなくそう!

コラム 妊活

【特集2】快適に過ごせる環境で冷えのストレスをなくそう!

妊活をしている人にとって「冷え」は気になる悩みの一つ。体が冷えていると本当に妊娠しづらくなるのか、対策はどうしたらいいのでしょうか。東京HARTクリニックの岡親弘先生にお話を伺いました。

2019.12.21

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妊活をしている人にとって「冷え」は気になる悩みの一つ。体が冷えていると本当に妊娠しづらくなるのか、対策はどうしたらいいのでしょうか。東京HARTクリニックの岡親弘先生にお話を伺いました。


※2019年11月25日発刊「女性のための健康生活マガジン jineko vol.44 2019 Winter」の記事です。


お話を伺った先生のご紹介

岡 親弘 先生(東京HARTクリニック)


慶應義塾大学医学部卒業。その後、同大学産婦人科に入局。不妊症・不育症の研究治療を行い、「ローズレディースクリニック等々力」院長を経て、2000年に不妊症専門クリニック「東京HARTクリニック」を開院。2005年アメリカ生殖医学会にて、ヒト胚盤胞のガラス化保存法とASの有効性についてHARTグループとして発表し、日本人で初めて表彰される。

≫ 東京HARTクリニック

西洋医学では冷え性は病気ではなく、感覚的な問題


「手足が冷たく、なかなか温まらない」「冬はカイロや厚着が欠かせない」など、特に秋から冬の時期は体の冷えを訴える女性が多いようです。
冷え性というのは東洋医学的な考えで、血流は体を動かすことによって成り立っていて、冷えると血流が悪くなり、それが病気の元になるとされています。しかし、西洋医学では冷え性(冷え症)という病名は存在せず、検査や診断法、具体的な治療法などもない。あくまでも感覚的な問題ととらえています。。
冷えに対する漢方薬や鍼灸治療もありますが、東洋医学に関しては科学的なエビデンスがないので本当に改善できるかどうかは何ともいえません。。
皆さんが一番心配されるのは「体が冷えていると妊娠できないのではないか」ということだと思いますが、「寒いから排卵がなくなった」という話は聞いたことがないですね。気温がマイナス25℃など過酷な環境に住んでいるアラスカやシベリアの人、動物でさえちゃんと子孫を残しています。寒いなかでも服や毛皮で保温をして、生命維持や生殖活動ができる状態にしていると思います。暖房や防寒着が発達している現代、生殖機能との関連をそれほど心配することはないでしょう。


暑い・寒いと感じるストレスが排卵に影響することも


問題なのは気温状況が人にもたらすストレスで、夏場などは暑くて不快と感じると脳から卵巣の刺激が弱まって、排卵が起こりにくくなるという報告を目にしたことがあります。そうなると、冬もずっと体が冷える状況にさらされていると、何かしら排卵に悪い影響があるかもしれません。。
しかし、無理に厚着をしたり、何度もお風呂に入るなど神経質になる必要はないでしょう。体を温める目的で遠赤外線治療器などを取り入れる施設もあるようですが、当院の場合、使った人と使わなかった人の妊娠率はほとんど変わりませんでした。熱すぎず、寒すぎず、とにかく自分が快適に過ごせる状態でいることが大切。対策はそれで十分だと思います。。
食事に関しては、よく「低体温にはお魚など和食を食べるといい」といわれていますが、真偽は不明です。エスキモーの人は脂を中心に食べていますから。「これを食べれば大丈夫」と偏るのではなく、たんぱく質や脂質、炭水化物などをバランスよく摂ることが健康、結果的には妊娠にとって重要になってくると思います。


アドバイス
神経質になりすぎず、自分の"快適"を見つけて!
・ 冷えを我慢するストレスは禁物!
・ 寒すぎず、暑すぎず、快適な温度調整を
・ 食事ではバランスよく栄養を摂るように

出典:女性のための健康生活マガジン jineko vol.44 2019 Winter
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