【妊活と栄養】今注目の「ビタミンD」ビタミンDと妊活の関係性は?
まとめ 妊活
【妊活と栄養】今注目の「ビタミンD」ビタミンDと妊活の関係性は?
40歳以上の女性では、ビタミンDの濃度が低いと、AMHの値も低くなることがわかりました。ビタミンDについて調べました。
40歳以上の女性では、ビタミンDの濃度が低いと、AMHの値も低くなることがわかりました。日本人は不足しがちといわれ、注目されているビタミンDについて調べました。
ビタミンDの働き
ビタミンDは、脂溶性ビタミンの1つで、化学的には植物由来のビタミンD2 (エルゴカルシフェロール) と動物由来のビタミンD3 (コレカルシフェロール) があります。
ビタミンD3は太陽光線により皮膚で合成されるため、日光に当たる機会の少ない人では不足することがあります。
日光を浴びることで皮膚のコレステロールから生成されるビタミンDは、血液中のカルシウム濃度を上げる働きがあり、健康な骨の形成にかかわっていることが知られています。ビタミンDが不足すると、骨の病気である骨軟化症、骨粗しょう症が増えます。
一方、ビタミンDを補うことで、がんの予防、感染症の予防、2型糖尿病の予防の可能性、さらに、子宮・卵巣・精巣・精子にもよい働きをすることがわかってきました。妊娠中にビタミンDが不足すると、母体や胎児へのリスク、出産のリスクが高くなります。また、卵胞発育障害、着床障害、免疫性の不育症といった不妊要因にもビタミンDが深く影響しているという報告もあります。
経口で適切に摂取する場合は安全だと言われていますが、妊娠中・授乳中における耐用上限量は100μgとされており、それ以上の摂取は避けるべきとされています。高カルシウム血症の患者さんには特に注意が必要です。
出典元:国立健康・栄養研究所データベースより
ビタミンDと妊活の関係性
・AMHとビタミンD
40歳以上の女性では、ビタミンDの濃度が低いと、AMHの値も低くなることがわかりました。ビタミンDは日光と関係しているため、夏は血液中のビタミンD濃度が高く、冬は低くなるという特徴があります。AMHもビタミンDと同様の季節性変化を示しており、AMHの値が低くなる冬にビタミンDを食事で摂取すると、この変動がなくなったという報告があります。また別の実験でも、ビタミンDによりAMH値が増加することが示されています。ビタミンD不足の女性にとって、ビタミンDの補充は、妊娠率を高める有効な方法かもしれません。
・血液中のビタミンDと着床率
海外の研究では、血液中と卵胞液中のビタミンDは互いに影響しており、ビタミンD濃度が高いと妊娠率が上がるという報告があります。詳細なデータによると、卵胞液中のビタミンDが1ng/mg上がると、妊娠率が6%上昇したとのこと。一方、習慣性流産の方のビタミンD濃度は低いとの報告もあります。
・ビタミンDでPCOSを改善
ビタミンDはインスリン抵抗性との関連があり、ビタミンD不足は、遺伝的な要因をはじめ、食生活や生活習慣が起因しやすい、PCOS(多嚢胞性卵巣症候群)でも検討されています。ビタミンDとカルシウムの投与で、インスリンの抵抗性、男性ホルモン値、月経周期の乱れ、排卵の改善が見られたという報告もたくさんあります。
出典元:D-upプロジェクト(http://d-up.life/pregnancy/)より
いかがでしたか?
日本人でビタミンDが十分であった人はわずか9.1%だったというデータもあるそうです。
魚に多く含まれるビタミンDですが、不足する分はサプリメントなどを上手く活用して補えるといいですね。