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「人間ドックでマンモグラフィ・胃カメラ・子宮癌検査・胸部エックス線を受けるのですが、採卵前の卵子に影響はありますか?」

2014.1.6

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ちーさん(38歳)


現在、繋留流産後の一度目の生理を見送り16日目です。次回の生理終了から採卵・移植を開始したいのですが、採卵の2、3日前になると思いますが、人間ドックでマンモグラフィ・胃カメラ・子宮癌検査・胸部エックス線を受けるのですが、採卵前の卵子に影響はありますか?
また、人間ドックの受診日を変更できれば、いつ頃うけたらいいですか?




お話を伺った先生のご紹介

生田克夫 先生 (いくたウィメンズクリニック)


履歴
昭和51年 名古屋市立大学医学部卒業
平成 3年 名古屋市立大学産科婦人科学教室講師
平成 7年 名古屋市立大学病院分娩部助教授
平成10年 名古屋市立大学産科婦人科学教室助教授
平成12年 名古屋市立大学看護学部教授
平成15年 退職。 看護学部・大学院非常勤講師
資格
日本産科婦人科学会専門医
生殖医療専門医
医 学 博 士
所属学会
日本産科婦人科学会会員
日本生殖医学会(評議員)
日本受精着床学会(評議員)
日本産科婦人科内視鏡学会(評議員)
日本哺乳動物卵子学会会員
日本内分泌学会会員
日本母性衛生学会会員
米国不妊学会会員
欧州ヒト生殖学会会員
専門分野
生殖生理(妊娠に関する生理的な事柄)
生殖内分泌(月経周期のホルモン環境)
不妊治療


≫ いくたウィメンズクリニック




検査の程度によりますが、人間ドックで使用する程度の被ばく線量であれば卵に影響はないと思います。受精した卵に同じ線量をかけてもまず影響はないですね。個人差と感受性の差は多少あることを計算に入れたとしても、次の生理が来る直前、妊娠反応が出る直前までは奇形が起こる時期ではありません。
採卵前の卵についても、もし何らかの影響があるとしたらその卵は死滅するか受精しませんので、受精が起こりません。影響を受けた卵で妊娠して奇形児が産まれるということもあり得ません。昔は生理始まってから10日目以内でレントゲンなどの検査はするものと言われていましたが、今は心配ないと言われています。
ですから、人間ドックの受診日にあまりデリケートにならなくても大丈夫ですよ。しかし、実際問題としては、検査施設は妊娠する可能性があるのなら放射線を使用する検査を行わないという方針のところが大部分と思います。受精卵があるかもしれないのにわざわざ放射線をあてるということをしたくはないという検査施設の方針も理解できないわけではありません。受精・妊娠知らずに、放射線を浴びてしまったというのなら仕方ないですが。
過去の稽留流産については、2回続けての反復流産ですので不育症の検査はしてもいいかもしれません。おそらく受精卵の染色体の問題だと思いますが、流産してしまう原因が母体側、父親側にあるかどうかを一度調べておくのも、不安材料を消す意味で有効だと思います。





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