子宮筋腫が不妊の原因ではないなら体質改善すれば妊娠が可能なの?
もりもり さん(36歳)
【不妊の原因:不明・高齢・子宮筋腫】
○なんだか疲れやすい
○胃腸が弱い
○息ぎれをしやすい
○冷え性である
○月経前になると乳房や下腹部が張る
○ゲップやおならが出やすい
○イライラをため込みやすい
○抜け毛や白髪が多くなってきた
○爪がもろく割れやすい
○めまいや立ちくらみがよくある
○目がかすんだり疲れる
○肩こりや頭痛が慢性的にある
○のぼせやほてりがある
○顔色が青白い
○手足がいつも冷たい
○体が重く、いつもだるい
○口の中がよく粘つく
○いつも眠い
漢方で「血」と「気」を補い流れるようになると元気になって妊娠に一歩近づく
始めにもりもりさんの不安要素のひとつである、「子宮筋腫」についてお話します。すでにご存知かもしれませんが、「子宮筋腫」は妊娠に影響がある場合とない場合があります。
子宮の内側にできる「粘膜下筋腫」や子宮の入り口付近にできる「頸部筋腫」また、「筋層内筋腫」でもかなり大きい筋腫であれば妊娠に影響しますが、それ以外は影響ない場合が多いのです。
出産を経験された女性の多くの方に筋腫は見られますし、医師から筋腫が原因ではないと言われているのですから、心配はないでしょう。
「気」・「血」・「津液(体液)」のバランスが少し乱れるとさまざまな症状がでる
次にもりもりさんが気にしているいろいろな症状についてお話しします。漢方では女性のこのような症状を改善するのが、得意分野だといえます。東洋医学で考える「気」・「血」・「津液(体液)」のバランスが少し乱れると、もりもりさんのようなさまざまな症状がでます。
私たちの体は食べた物からできています。食事を摂る時間や生活習慣を見直して、早寝・早起きを遵守しましょう。また、ストレスはホルモンバランスを崩すきっかけになりますから気分転換を上手にしましょう。
「女性は血をもって本となす」という言葉がありますが、女性の健康には「血」がとても大切です。もりもりさんはその「血」の不足、「気」の不足があり、さらに「血」と「気」がめぐっていない状態にあると考えられます。
体の状態に合った漢方薬を選んでもらうために漢方の専門家に相談を
「血」と「気」を補って「血」や「気」を流すようにすると元気になって妊娠に一歩近づくことと思います。
ただ、胃腸が弱いようですから、漢方薬の選薬には気を使わなければなりません。胃の働きを整えながら元気になる胃の漢方薬「健胃顆粒(けんいかりゅう)、香砂六君子湯(こうしゃりっくんしとう)」、血を補いながら血のめぐりを良くする「きゅう帰調血飲第一加減(きゅうきちょうけついんだいいちかげん)」、またストレスを和らげる「逍遥散(しょうようさん)」や「四逆散(しぎゃくさん)」などの服用をおすすめします。
いずれにしても、もりもりさんの体の状態に合った漢方薬を選んでもらうために、漢方の専門家に相談してもらうのがいいと思います。
岩井 明先生
35年続く相談専門の薬局店主。国際中医専門員。不妊カウンセラー。中国研修中に2名の方から妊娠報告を受けたことをきっかけに、不妊相談をライフワークと定め、西洋医学と東洋医学に精通し、1年間に100人を超える新しい生命の誕生をお手伝いしている。