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筋腫や囊胞ができやすい体質を漢方で改善し、予防できるでしょうか?

筋腫や囊胞ができやすい体質を漢方で改善し、予防できるでしょうか?

筋腫や囊胞ができやすい体質を漢方で改善し、予防できるでしょうか?

2013.6.25

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相談者
みーみーさん(36歳)
■ 体質的に筋腫や内膜症(チョコレート囊胞)ができやすいようで、筋腫は20数個もあり、なかにはゴルフボール大のものも数個あり、昨年開腹手術で全部とりましたました。しかし、1年も経たないうちに再発しています。昨年の夏から不妊治療もはじめたのですが、チョコレート囊胞が悪化しています。漢方薬で体質改善をし、筋腫の予防ができたらと思うのですが……。



漢方では瘀血と気の体質と考えます。積極的に改善を望むなら漢方や鍼灸の治療を


筋腫やチョコレート嚢腫は状況によっては妊娠の妨げとなることもありますので、できれば筋腫の再発や嚢腫の悪化は避けたいですね。


妊娠が成立するには、元気な卵子が育ち、受精卵を受け入れる温かい子宮内膜も必要


みーみーさんの場合、筋腫、嚢腫、レバー状の塊などができやすいという特徴がありますが、漢方ではこのような状態を「瘀血」といいます。月経痛もその症状の1つです。また、月経前のイライラなど感情、情緒の変化がおこりやすいのは「気滞」という体質によります。
瘀血は血の質や流れが良くないことから生じ、全身の栄養不良や老廃物の蓄積をまねきます。妊娠が成立するには、元気な卵子が育ち、受精卵を受け入れる温かい子宮内膜も必要です。しかし、良質な血液が卵巣、子宮に届かなければ卵巣機能、卵子の生育状態、さらに子宮内膜にも悪影響をあたえます。気滞とはストレス状態が長く続き、気のめぐりが停滞した状態で、西洋医学では自律神経のアンバランスと考えられています。この気滞がホルモンバランスにも影響し、瘀血を増悪させる原因にもなります。


漢方には瘀血や気滞を改善する「活血薬」「理気薬」という独特な薬がある


こうした体質は一朝一夕でできあがるものではありません。長年続けてきた食事や運動、生活スタイルなど、日常のすべてが体質づくりに関わっていますから、日々の生活を見直すことも大切です。瘀血を改善するには、体を冷やさないこと。寒い環境は避け、入浴は湯舟に浸かってください。運動も血行を改善するので定期的に行いましょう。気滞の改善には香味野菜や酸っぱいものを多く摂ってください。また、「心のゆとり」をつくるようにしましょう。趣味などに没頭できる時間を持つのもいいですね。漢方や鍼灸を利用するのもおすすめです。漢方には瘀血や気滞を改善するため、それぞれに「活血薬」「理気薬」という独特な薬があります。鍼灸でツボを刺激するとホルモン系、神経系などに作用し、気血の流れを整えます。漢方、鍼灸どちらかでもいいし、両方でもかまいません。西洋医学の治療と併用することで、ホルモン剤による副作用緩和も期待できます。



引間 紀之 先生
星薬科大学、東京医療専門学校卒、薬剤師・鍼灸師。升屋栄貫堂開設以来、不妊相談が大半をしめる。体質、状況に応じた漢方、鍼灸、骨盤矯正など、適切な治療を選択。継続的な生活面のアドバイスも好評。妊娠中や産後のケアに通う女性も多い




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