元気な様子だった子どもが、突然発熱したり嘔吐したりすると、ママは心配でたまらなくなるものです。病院で自家中毒と言われ調べたもののよくわからず、いつまで続くのか不安に感じているママからの相談に、看護師さんたちはどのように答えているでしょうか。
ママからの相談:「自家中毒とは何ですか?いつまで続くのでしょうか。」
小1の子供は、保育園の頃から、朝は元気でも夜に急に発熱し嘔吐するといったことを2カ月に1度ほど繰り返しています。熱は翌日には下がり、その夜には食欲が戻ることが多いです。病院に行っても解熱剤や嘔吐を抑える薬など、対処療法的なものが多く、最近では点滴して落ち着くならば、と点滴をして帰ってくるのがお決まりになりました。自家中毒と言われ調べましたが、よくわかりません。いつまで続くのか悩んでいます。(40代、女性)
自家中毒の原因ははっきりしない。
脳のエネルギー代謝機能が未熟なため、嘔吐などの自家中毒症状を起こすと言われていますが、原因ははっきりとしていません。ストレスや疲れ、食べ物も要因と考えられていると教えてくれました。
自家中毒は10歳くらいまでの幼児にみられる周期性嘔吐症の症状で、原因ははっきりしませんが、糖質や脂肪などのエネルギー代謝に関する脳の機能が未熟なため、吐き気、嘔吐、身体のだるさなどの症状を引き起こすと言われています。ストレスや疲れ、食べ過ぎ、風邪なども嘔吐症を引き起こす要因と考えられています。やせ形の男の子に多くみられ、神経質、情緒不安定、さびしがり屋の子が発症しやすいようです。(消化器科、血液・腫瘍科看護師)
症状を起こす要因を避けましょう。
感染、ストレス、食べ物など発作の要因となるものを避けるようアドバイスがありました。
原因がわからず治療法もないので、発作の引き金となるものを避けるしか対処法はありません。スポーツなどで身体を鍛えて、できるだけ風邪などの感染を起こさないようにしましょう。不安や心配に思っていることは何か、ゆっくりと話し合ってみましょう。今回の発作を起こす前に、前回発作があった時と同じものや似たようなものを食べている場合、それが発作のきっかけになっている可能性があるため、避けるようにしましょう。(一般内科看護師)
嘔吐時は脱水に注意して
嘔吐している時は経口摂取を中止し、必要あれば点滴で脱水を予防することも。精神的なものが原因の場合、長引くこともあるので側にいて安心させるよう教えてくれました。
元気や食欲がないときは、飴やジュース、プリンなどで糖分を補給してあげてください。吐き始めたら、経口摂取はすべて中止しましょう。その場合、脱水になりやすいので点滴の処置が必要になることもあります。点滴で症状が治まれば、そのまま自宅で様子をみてください。10歳くらいになると、身体が発達して自然に改善されてきますが、精神的なものは長引く場合もあります。症状が出始めたら、なるべく側にいて安心させてください。(消化器科、血液・腫瘍科看護師)
自家中毒の原因ははっきりしていませんが、感染やストレス、疲れなどを避けることが、症状を防ぐ対策になるようです。精神的なケアも大切なので、症状が出たときは側で安心感を与えてあげましょう。
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