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教えて!赤ちゃんの鼻水ケア 〜自宅でできる吸引法や注意点〜

インタビュー 子育て・教育

教えて!赤ちゃんの鼻水ケア 〜自宅でできる吸引法や注意点〜

2022.11.11

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赤ちゃんの鼻水ケアはなぜ必要なのでしょうか。自宅でできる鼻水ケアの方法や注意点は?浮田クリニックの浮田美里先生に聞きました。


鼻水ケアによって中耳炎などを予防


ーー赤ちゃんの鼻水ケアはなぜ必要なのですか?


とくに風邪が流行る夏や冬は、赤ちゃんも鼻水が出たり、鼻がつまりやすくなります。赤ちゃんは鼻呼吸をしているので、鼻がつまると母乳やミルクがうまく飲めません。


鼻と耳と目は、顔の奥でつながっています。赤ちゃんは鼻と耳をつなぐ「耳管」が太く、短いので、ここから鼻水とウイルスが一緒に耳に流れ込むと、中耳炎の原因になります。症状の現れ方には個人差があり、まれに鼻水が目に流れて目が腫れることもあります。


赤ちゃんは自分で鼻をかむことができないので、一人で鼻がかめるようになる小学生(低学年)くらいまでは、パパ・ママが早めに気づいて取り除いてあげることが大切です。




鼻水吸引器を使い自宅で気軽にケア


ーーどのように鼻水ケアをすればいいですか?


鼻水ケアを初めて行うときや、鼻水がネバネバして取り除きにくいときは、小児科や耳鼻科で鼻水吸引をしてもらうのも一つです。ただ、鼻水が頻繁に出ているときは、こまめに取り除く必要があります。


最近は、自宅で気軽にできる鼻水吸引器があり、活用する人が増えています。さまざまなタイプの鼻水吸引器があるので、お子さんの鼻の特徴に合わせたものや、使いやすさ、さらに自宅と外出先で使い分けるのもおすすめです。


●口で吸うタイプ


赤ちゃんの鼻にストローなどを入れて、パパ・ママの口で鼻水を吸い出します。ウイルスを吸い込むリスクはありますが、購入しやすい価格と自分の口で吸引力を調節しながら鼻水吸引できるメリットがあります。


●ハンディタイプ


自動(電池式)で鼻水吸引してくれます。吸引力や吸引器のノズルは固定していますが、どこでも持ち運べて手軽に鼻水吸引できます。


●据え置きタイプ


ウイルスを吸い込むリスクがなく、パワフルな吸引力で赤ちゃんから高齢者まで幅広く使えます。他に比べて価格は高めですが、粘度の高い鼻水も吸い取りやすく、鼻の形に合わせて吸引器のノズルの形が選べます。使用後はチューブやタンクの洗浄が必要なので、お手入れがラクなものを選ぶといいでしょう。


鼻水以外の症状は別の病気のサインかも


ーー鼻水ケアをするときの注意点はありますか?


鼻づまりで鼻の粘膜に炎症が起きていると、少しの刺激で鼻血が出ることがあります。鼻の形、角度、深さに気をつけ、粘膜を傷つけないようにしましょう。吸引器のノズルを鼻の穴から鼻水が溜まっている奥に向かって、水平方向に入れると吸引しやすくなります。


また、赤ちゃんと一緒に寝転んで行う「添い乳」は寝かしつけには助かるのですが、赤ちゃんの鼻がつまっていると、母乳とともに鼻水が耳や目に流れやすくなり、中耳炎などの原因になります。赤ちゃんが「風邪っぽい」と感じるときは添い乳を控えましょう。


鼻水だけでなく発熱や鼻血など、他の症状があるときは、他の病気が隠れているサインかもしれません。とくに、発熱、耳だれ、よく耳をさわる、機嫌が悪いなどのサインが見られたら中耳炎の可能性もあります。早めに小児科や耳鼻科に相談してください。




鼻水ケアに不安がある人は小児科などで相談を


――赤ちゃんの鼻水ケアに悩むパパ・ママへのアドバイスをお願いします


鼻水吸引を嫌がる赤ちゃんは多いですね。生後0歳〜1歳くらいまでは、パパ・ママの両手足を使い、赤ちゃんの頭が動かないようにやさしく固定して行うといいでしょう。吸引中の音が静かなものを選ぶと、赤ちゃんも嫌がりにくいと思います。


ある程度、言葉がわかる年齢になったら、「なぜ鼻水吸引が必要なのか」ということを説明し、吸引後に「気持ちよかったね」「すっきりしたね」などと声をかけてあげましょう。そうするうちに自らすすんで鼻水吸引を行うようになるお子さんもいます。


鼻水吸引は自宅でできるケアなので、それほど怖がる心配はありません。ただ、初めての人や自分のやり方に不安がある人は、小児科や耳鼻科を受診して、先生の鼻水吸引を参考にするといいと思います。そのときに、お子さんの鼻の特徴にあわせた吸引のコツも教えてもらうといいですね。


 


 


 


お話を伺った先生のご紹介

浮田美里 先生(医療法人せせらぎ会 浮田クリニック)


日本産婦人科学会専門医、母体保護法指定医。兵庫医科大学病院を経て「浮田クリニック」に勤務。2020年10月から、不妊治療専門施設「リプロダクション浮田クリニック」でも診療を行う。3児のママとして、同じ女性として相談しやすい雰囲気と、一人ひとりのための診療を心がけている。




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