こどもの切り傷——育児をしていると避けることができない問題ですが、その対処法はさまざま。先人の知恵に基づいて、つばを付けたり、一般的な消毒液でケアをしたり……。最近ではスプレータイプの絆創膏などもありますが、一体どの対処法が正しいのでしょうか。
最初の対応がもっとも重要
もし、お子さまがケガをした際は、その傷が何によるものなのかをしっかりと聞いてあげましょう。例えば、きれいなカッターでケガをしたのか、あるいは、砂などがついたさびたくぎが刺さってしまったのか、など直接傷の原因となったモノが汚れているのか、いないのかによって対処法は大きく異なるのです。
傷口は流水でキレイにする
汚れたモノでヒフを傷つけてしまった場合、じつはまず、大量の水道水で傷口を洗い流すのが正解です。場合よっては数分間、強くこすって、しっかりと洗い流すことも必要になります。雑菌やばい菌が気になるといった理由で、消毒液を使われる方もいるかもしれませんが、かえって治癒を遅らせてしまうことも……。よっぽど、傷口が汚れている場合は別として、基本的には水で処置してください。日本の水はとてもキレイなので、傷口に入っても安全なのです。
止血はガーゼを使う
もし、出血が多い場合はガーゼで傷口を覆い、上から手などで圧迫することによる圧迫止血が有効です。圧迫することで、傷の痛みが多少緩和される、といったメリットも。
あえて傷口を乾かそうとしない
最後に、傷口は無理に乾燥させる必要はありません。ケガを負ってからしばらくは、傷口が膿んで、ジクジクとしていることもありますが、それは体が傷を治そうとしている証。つまり、その状態を無理に治そうとせず、湿潤環境を保ってあげておいたほうが、傷口がきれいに治っていくといわれています。
医師からのアドバイス
いかがでしたか?傷口をきれいに、確実に治癒させていきたいのなら受傷すぐに、きれいな水で対処することが大切です。消毒液を使ったり、無理に乾燥させたりすると、かえって治りが遅くなってしまったり、キレイに治らない可能性も……。ジクジクした傷口は、その見た目から、ついつい何か手を施したくもなりますが、自然治癒力を最大限に活かして、治すようにしたいですね。
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