HOME > 女性の健康 > その他 > 低AMHの人の採卵前処方について
HOME > 女性の健康 > その他 > 低AMHの人の採卵前処方について

低AMHの人の採卵前処方について

専門医Q&A 女性の健康

低AMHの人の採卵前処方について

2013.12.19

あとで読む

はやと1212さん(34歳)

私は34才でAMH0.7でIVFチャレンジ中です。今週期はおやすみしたためタイミング法で先生にみて頂いてます。
今回排卵してルトラールを 12日間飲むように言われました。
次回はアンタゴニスト法なんですが、低AMHの人が採卵前にルトラールなどをのむと採卵数が減ってしまうと聞いたことがあるのですが本当でしょうか?


お話を伺った先生のご紹介

浅田義正 先生 (浅田レディース名古屋駅前クリニック)


医学博士
日本産科婦人科学会認定産婦人科専門医
日本生殖医学会認定生殖医療専門医


1982年 名古屋大学医学部卒業

1988年 名古屋大学医学部附属病院産婦人科医員として「不妊外来」および、「健康外来(更年期障害・ホルモン補充医療法)」の専門外来を担当

1992年 医学博士

1993年~1994年 米国最初の体外受精専門施設に留学し、主に顕微授精(卵細胞質内精子注入法:ICSI)の基礎的研究に従事
The Jones Institute For Reproductive Medicine, Eastern Virginia Medical School, Norfolk, Vairginia

1995年 名古屋大学医学部附属病院分院にてICSIによる治療開始。以後、辞職まで名古屋大学の顕微授精症例の全症例を自ら担当同年5月、精巣精子を用いたICSIによる妊娠例の日本初の報告

1998年 ナカジマクリニック不妊センター開設

2004年 浅田レディースクリニック(現浅田レディース勝川クリニック)開院

2010年 浅田レディース名古屋駅前クリニック開院

2018年 浅田レディース品川クリニック開院


【著作本】
「浅田レディースクリニック パーフェクトガイドブック」
初めての不妊治療クリニック選びに迷っている方や
当院の治療方針に興味をお持ちの方にお読み頂きたい本です。




≫ 浅田レディース名古屋駅前クリニック

ルトラールは黄体ホルモン補充のための薬剤ですが、黄体ホルモン剤を長期間使うと卵胞の発育が押えられ過ぎて、次周期の注射の反応が悪いということは確かに起こります。卵は6ヶ月くらいかかって原始卵胞から育つのですが、最後の2~3ヶ月はホルモン依存性の成長時期ですので、その時期の過度なホルモン補充は、次周期の卵の発育に影響が起こることがあります。

低AMHであれば、もともとの卵の数も多くはありませんし、ショート法やロング法、アンタゴニスト法などの注射の効果も多くは期待できません。特に、前周期に排卵があると注射剤によって排卵後の黄体が刺激され、次周期に余分な黄体ホルモンを分泌することで着床の条件を悪くし、新鮮胚移植の妊娠率を下げることもあります。
むしろ、クロミフェンにHMGを足すくらいの低刺激で、毎月少しずつ採卵していく方法をおすすめします。その方法であれば最低限の生理があればいいので、前周期の黄体ホルモンにもあまりこだわる必要はありません。その際にルトアールを服用するなら、期間は1週間ほどでよいのではないしょうか。

また、34歳でAMH0.7は早発閉経の予備軍といえる数値です。休んでも卵巣予備能は回復しませんし、卵が若返るわけでもありません。時間を無駄にせず、短期間で結果が出したいですね。


あとで読む

この記事に関連する記事

この記事に関連する投稿

女性のためのジネコ推薦商品

最新記事一覧

Page
top