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婦人病予防など

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婦人病予防など

2012.9.29

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みーみーさん(36歳)

 私は筋腫、内膜症(チョコレート嚢胞)ができやすい体質のようです。
 筋腫は20数個できて、中にはゴルフボール大のものも数個ありました。
 去年開腹手術でとりましたが、1年も経たずに再発しています。
 チョコレート嚢胞は、今年の夏から不妊治療を開始して悪化しました。

 漢方などで、すこしでも予防などができたらと思うのですが・・・。


お話を伺った先生のご紹介

引間紀之 先生 (升屋栄貫堂薬局・ひきま鍼灸院)


"薬剤師・鍼灸師・学会認定不妊カウンセラー。
薬科大学卒業後、漢方専門薬局に8年間勤務し中医学を修得。在勤中に鍼灸学校に通い鍼灸師資格を取得。
1995年、埼玉県寄居町にて升屋栄貫堂薬局、ひきま鍼灸院を開設。
2015年、埼玉県坂戸市に子宝専門鍼灸院を開設。"




≫ 升屋栄貫堂薬局・ひきま鍼灸院

筋腫やチョコレート嚢腫は状況によっては妊娠の妨げとなることもありますので、できれば筋腫の再発や嚢腫の悪化は避けたいですね。

みーみーさんの場合、筋腫、嚢腫、レバー状の塊などができやすいという特徴がありますが、漢方ではこのような状態を「瘀血」といいます。
月経痛もその症状のひとつです。
また、月経前のイライラなど感情、情緒の変化がおこりやすいのは「気滞」という体質によります。
瘀血は血の質や流れが良くないことから生じ、全身の栄養不良や老廃物の蓄積をまねきます。
妊娠が成立するには、元気な卵子が育ち、受精卵を受け入れる温かい子宮内膜も必要です。
しかし、良質な血液が卵巣、子宮に届かなければ卵巣機能、卵子の生育状態、さらに子宮内膜にも悪影響をあたえます。
気滞とはストレス状態が長く続き、気のめぐりが停滞した状態で、西洋医学では自律神経のアンバランスと考えられています。
この気滞がホルモンバランスにも影響し、瘀血を増悪させる原因にもなります。

こうした体質は一朝一夕でできあがるものではありません。
長年続けてきた食事や運動、生活スタイルなど、日常のすべてが体質づくりに関わっていますから、日々の生活を見直すことも大切です。
瘀血を改善するには、体を冷やさないこと。
寒い環境は避け、入浴は湯舟に浸かってください。運動も血行を改善するので定期的に行いましょう。
気滞の改善には香味野菜や酸っぱいものを多く摂ってください。
また、「心のゆとり」をつくるようにしましょう。趣味などに没頭できる時間を持つのもいいですね。
漢方や鍼灸を利用するのもおすすめです。
漢方には瘀血や気滞を改善するため、それぞれに「活血薬」「理気薬」という独特な薬があります。
鍼灸でツボを刺激するとホルモン系、神経系などに作用し、気血の流れを整えます。
漢方、鍼灸どちらかでもいいし、両方でもかまいません。
西洋医学の治療と併用することで、ホルモン剤による副作用緩和も期待できます。


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