〈最終回〉俵史子先生の生殖周産期講座 〜妊活中から始める母体管理〜
コラム 妊活
〈最終回〉俵史子先生の生殖周産期講座 〜妊活中から始める母体管理〜
妊娠がゴールではなく母子ともに元気で出産することが最終目標。俵IVFクリニックでは産科に移る妊娠12週まで診察する「生殖周産期外来」を新設。切迫早産や早産など分娩のリスクについて、俵史子先生と周産期専門医の村林奈緒先生に話を伺いました。
※2018年11月22日発刊「女性のための健康生活マガジン jineko vol.40 2018 Winter」の記事です。
- Pick up
切迫早産、早産とは? - 切迫早産は妊娠22週から36週の間に規則的な子宮収縮があり、子宮の入り口も開いてきてしまい、早産になりかけている状態。早産は満期にならずに実際に生まれてしまうことで、22週0日から36週6日までの間に分娩になる場合のことをいいます。
- POINT
- 事前に自分のリスク因子を理解し
妊婦健診でチェックしながら対処法を決めていきます
切迫早産、早産の定義や原因について教えてください
切迫早産の予兆やサイン、なった場合の対処法は?
早産を避けるための予防法はありますか?
予防については難しく、手術などリスクが明らかになっている場合を除き、子宮の入り口が短くなってしまうかどうかは妊娠してみないとわかりません。自分のリスク因子を事前に理解し、妊婦健診をきちんと受けて、その時の指示に従っていただくというのが一番の予防になるでしょう。
最近、感染による早産リスクがある方には、ラクトフェリン(感染防御機能をもったタンパク質)の投与が有効となる可能性があることが報告されています。副作用も少ないことから注目していきたい治療法です。
また、麻疹(はしか)にかかると高熱が出て子宮も収縮してしまうので、早産につながるリスクが。まだ予防接種を受けていない方は、妊娠前にきちんと受けておいたほうがいいでしょう(村林先生)。
不妊治療と早産、因果関係はあるのでしょうか?
- 先生から
- ・不妊治療を受ける人は年齢が高め。そのため間接的に早産リスクが高まることも
・細菌感染が因子の場合、事前の治療で早産のリスクを低減できることもあります
出典:女性のための健康生活マガジン jineko vol.40 2018 Winter
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