足がむくみやすい女性は多いですが、妊娠中は誰もが経験することかもしれません。むくみが酷くて夜も眠れないという相談者さんに、看護師さん達はどのようにアドバイスをしているのでしょうか。
32歳女性からの質問:「足のむくみを軽減するには」
就寝時に足がむくんで眠れず困っています。妊娠初期からですが、眠れない程ではありませんでした。寝る前にマッサージをすればよいのですが、毎晩のようにむくみ防止の塗り薬を使い、経皮吸収も心配です。むくみ防止の靴下もほぼ効果がありません。足を上にあげたりバタバタさせても、すぐに疲れて気分が悪くなるので長時間はできません。どうすれば足のむくみが軽減されるでしょうか?(32歳・女性)
足がむくむ原因と対策
どうして妊娠中は足がむくみやすくなるのでしょう。そして何に気をつければいいのでしょうか。
足のむくみの原因は、水分を取り過ぎたり、リンパ液や血液の流れが悪くなった時に起こります。妊婦さんは特に下半身の血行が悪くなるために足がむくみやすくなります。まずは身体を冷やさないように。入浴するときは湯船にゆっくりつかって足のマッサージをし、血行をよくしましょう。(産科・婦人科看護師)
身体を温める根菜を中心に、ビタミンやミネラル、タンパク質、乳製品など、バランスのとれた食事を心がけましょう。リンパ液は油でできています。動物性の油は常温でも固まりますが、魚の油や植物性の油は常温では固まりません。同様に高脂肪のものは避け、肉より魚、野菜を中心に、血液をサラサラにする食事を摂るようにしてください。(血液・腫瘍科看護師)
散歩や足踏みなど、できる範囲で軽い運動をしましょう。塗り薬は含まれている成分によっては妊婦さんによくないものもあるため、使用にあたっては主治医とよく相談してください。(産科・婦人科看護師)
今日から試したい7つのポイント
放置して妊娠高血圧症にならないためにも、次の7点を実行しましょう。
足のむくみは放っておくと妊娠高血圧を招く恐れがあり、注意が必要です。(一般内科・看護師)
むくみ対策には、
1.塩分を控える:
塩分を過剰摂取すると水が飲みたくなるのは、体内のナトリウム濃度を一定にする作用が働くため。結果、水分が体内に停滞してむくみとなります。日本人女性の1日の塩分摂取量は7.5gですので、毎日の食事をこの範囲に収めましょう。
2.カリウムを積極的に摂る:
ナトリウムを排泄する作用のある食べ物は、塩分を体外に排出しやすくします。カリウムを多く含む食品は、豆製品、ほうれん草、海藻類、きのこ類、ナッツなどです。
3.利尿作用のあるお茶を飲む:
水分を尿から排出しやすい杜仲茶やハトムギ茶などを飲みましょう。体内の余分な水分を出せば、むくみも軽減されます。
4.適度な運動を行う:
運動することで血液を心臓に戻せばむくみも改善します。出産に必要な筋肉も鍛えられ、ストレス解消や過剰なカロリーを消費することができますので、是非ヨガやスイミングなどの運動を行いましょう。
5.寝ている間は足を挙げる、足のマッサージを行う:
むくみに効果が得られても一時的なものですので、生活習慣を改善することが重要です。
6.衣類の締め付けに気をつける、長時間同じ姿勢でいない:
むくみが悪化します。
7.下半身を温める:
温めると血行が良くなります。
体内の塩分濃度と、血流がポイントのようです。ポイントを抑えて、快適な妊娠生活となりますように。
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