流産の運命は受精時に決まる?!流産の仕組みを知ろう。
コラム 妊娠・出産
流産の原因は○○だった!仕組みを、知っておこう
流産とは、妊娠22週未満に、なんらかの原因で赤ちゃんが母体の外に出てしまうことをいいます。そのうち、妊娠12週未満の流産を早期流産、妊娠12週以降22週未満を後期流産といいます。流産の頻度は、健常な女性でも20代で10~20%、30代で20~30%、40代では30%以上といわれています。かなりの確率ですよね。
早期流産、後期流産、それぞれの原因
<妊娠初期の流産>
そのほとんどが受精卵の異常、すなわち、赤ちゃん側の原因で起こります。妊娠12週以前の早期流産の多くは、染色体や遺伝子に異常があってうまく細胞分裂ができなかったためで、偶発的に起こるものです。受精の瞬間に「流産の運命」が決まることがほとんどです。お母さんの妊娠初期の仕事や運動などが原因で流産することは、ほとんどないと言って良いでしょう。
<妊娠後期の流産>
子宮頸管無力症といって子宮の出口がゆるんでしまったり、感染を起こしたり、あるいは子宮の形に異常があったり、というようなお母さん側の原因によるものが増えてきます。 症状としては、出血、下腹部痛が見られることが多いです。
しかし、痛みや出血がまったくない状態で、流産と診断されることもしばしばあります。
進行程度と状態によって分類される
<稽流(けいりゅう)流産>
赤ちゃんは子宮内で死んでしまっているものの、そのまま子宮内に留まっている状態をいいます。自覚症状はありませんが、超音波検査で、胎児が見えてこなかったり、心拍が確認できないことから、診断されます。
<進行流産>
子宮口が開き、赤ちゃんや付属物(胎盤のもとになる組織など)が流れ出ている状態で、もはや止めることはできない進行した流産をいいます。
<不全流産>
進行流産が進み、赤ちゃんや付属物がほとんど外に出ていますが、一部が子宮内に残っていて、出血はまだ続いている状態です。
<完全流産>
赤ちゃんと付属物が完全に外に出てしまった状態です。出血はしばらくすると自然に止まってきます。
<切迫流産>
胎児が子宮内に残っており、流産の一歩手前である状態です。一般の流産では、妊娠継続は不可能ですが、切迫流産では、妊娠継続が可能な場合があります。
出血が多いときは要注意!
稽留流産、進行流産、不全流産と診断された時は、子宮内容を取り除く処置(麻酔・手術)を受けるのが普通です。
おりものに混じる程度の出血や、少量の茶色のおりものは、経過をみて、次に病院に行くときに相談してください。いっぽう生理のような出血がある場合には、すぐに病院へ。
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