コーヒーが好きで、一日に何杯も飲むという人は多いでしょう。妊娠するとカフェインの摂取は好ましくないと言われていますが、コーヒーなどは全く飲めなくなるのでしょうか。この疑問について、看護師さんたちが回答しています。
妊婦さんからの相談:「コーヒーが全く飲めないのは辛いです」
現在妊娠3カ月です。コーヒーが好きで一日3杯ほど飲んでいましたが、妊娠中はやめた方がよいと聞きました。好きだったタバコもお酒もやめて食事内容も制限され、その上コーヒーまでダメとなると一気にストレスが増えてしまいそうです。一日1杯程度なら大丈夫という話も聞きますが、実際はどうなのでしょうか。(30代・女性)
一日に2~3杯程度ならOK
妊娠中はできればカフェインは摂取しない方がよいといえますすが、一日に数杯程度なら問題はないようです。最近ではノンカフェイン飲料も充実しているので、コーヒーに代わるものを見つけてみるのもよいでしょう。
飲まずにストレスになるようなら少しぐらい構いません。妊婦さんが一日に摂取してもよいカフェインの量は、100~150mg以下です。できれば控えた方がよいですが全く飲んではダメというわけではないので、商品にもよりますが1日に1~2杯なら大丈夫でしょう。(産科看護師)
世界的にも一日200~300mg(2~3杯)程度のカフェインは胎児に影響を与えないと言われていて、国内の研究では一日3杯のコーヒー摂取では悪影響がないことが確認されています。(内科看護師)
緑茶はコーヒーに比べカフェインは1/2~1/3ですし、紅茶の葉にはコーヒーより多くカフェインが含まれていますが、お湯で抽出することで1/2~1/3に減少します。お茶だとカフェインのない麦茶や黒豆茶、カモミールやローズヒップなどのハーブティー、たんぽぽ茶が妊婦さんによいようです。(産科看護師)
私の友人はデカフェ(カフェインを取り除いたもの)を飲んでいますが、普通のコーヒーと全然変わりがないと喜んでいますので、デカフェを選択するのもひとつの手です。。様々な種類のデカフェがあり有名なコーヒーチェーン店では必ず置いていますし、インターネットでも気軽に買うことができるので授乳中も重宝すると思います。(内科看護師)
カフェインが与える影響について
少量のカフェインは問題ないですが、過剰摂取は胎児に悪影響を及ぼす可能性があるため注意が必要です。
カフェインの過剰摂取によって、ママが摂ったカフェインが赤ちゃんにも送られ、肝機能が未熟な赤ちゃんの体内に蓄積して情緒不安定になったり、血管を収縮させるため赤ちゃんに充分な栄養や酸素がいき渡らず発育不全や流産・早産に至るケースもあります。またカルシウムを排出して鉄分の吸収を妨げるので、ママが貧血になりやすいです。(産科看護師)
胎児の肝臓はまだ未発達なためカフェインを体外に排出するのに何日もかかってしまい、カフェインの作用で胎児が興奮状態になります。また、カフェインの影響で胎盤の血管が収縮し栄養が運ばれにくくなり、早産になると結論づけた研究も見られます。(内科看護師)
妊娠中のカフェイン摂取はよくないと言われますが、過剰に摂らなければ問題はないようです。ストレスを溜めないためにも、一日2~3杯程度のコーヒーを楽しむのはOKでしょう。
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