妊娠してから皮膚に目立った傷や腫れがないのに体がかゆくなったりすることがあります。
かゆみのある部分は個人差があり全身が痒くなることがあります。
このように皮膚に発疹がないのに痒くなる症状を妊娠性皮膚掻痒症(にんしんせいひふそうようしょう)と言います。
皮膚掻痒症(ひふそうようしょう)ってどんな病気?
肌に特に目立った腫れや赤み傷などがないのに皮膚がかゆくなってしまう病気を皮膚掻痒症と言います。
人によりかゆくなる部分はまちまちで体全体がかゆくなる場合もあります。
かゆみの程度も個人差があり、少しむずむずするくらいの人から我慢できないほどのかゆみが出る人もいます。
全身がかゆくなる場合を全身性(汎発性(はんぱつせい))皮膚掻痒症、頭部や肛門、陰部など部分的にかゆみが出る場合を局所性(限局性)皮膚掻痒症と言います。
全身性のものには、高齢により乾燥が原因となりかゆくなる老人性皮膚掻痒症や妊娠中期~後期に症状が出る妊娠性皮膚掻痒症などがあります。
妊婦の2~3%の方は妊娠性皮膚掻痒症などのかゆみのある症状が現れるといわれています。
かゆみがひどく我慢できずに皮膚をかいてしまい、二次的に発疹ができることもあり、発疹なのか皮膚掻痒症なのかの判断が難しいことが多いといわれています。
かゆみは突発的にあらわれる場合と持続する場合があります。
皮膚掻痒症の原因にはどんなものがある?
皮膚掻痒症の原因はいろいろあります。全身性の場合は糖尿病、多血症、ストレス、肝炎、慢性腎不全や神経症などさまざまな疾患が原因として挙げられています。
局所性の場合は膣カンジダや膣トリコモナス、月経による陰部の蒸れや便秘や下痢、ぢなどが原因に挙げられます。
老人性の場合は高齢のため皮膚が乾燥しやすくなるのが原因と言われており、妊娠性の場合は妊娠したために女性ホルモンが増えるため男性ホルモンが低下し、乾燥しやすい状態になる可能性も指摘されています。 原因がはっきりしていることがありますが、原因不明な場合もよく見られます。
妊娠皮膚掻痒症の治療方法
妊娠皮膚掻痒症の治療方法として一番なのは肌の乾燥を防ぐことです。
冬場の乾燥が激しい時期なら室内を加湿し、保湿クリームなどで肌のケアを欠かさないようにしましょう。
かゆみを我慢できずにかいてしまい肌にぶつぶつができてしまうと他の発疹と区別がつかなくなり、かゆみが増して症状が悪化してしまいます。
妊婦さんの場合赤ちゃんへの影響も考えると使用できる薬が限られてしまいますが、かゆみを抑える薬がありますので、我慢できない時はお医者さんに相談してみましょう。
妊娠皮膚掻痒症の場合は出産が終わると症状がなくなりますので、一時期の辛抱ですが、無理に我慢してストレスをためるよりは、お医者さんに相談して治療した方がよいですね。
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