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三焦調整法で卵子の質を守る-1

コラム 不妊治療

三焦調整法で卵子の質を守る-1

2017 誠心堂コラム17

2017.7.3

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三焦調整法で卵子の質を守る-1



妊娠、出産という過程の始まりは卵子と精子から。つまり、不妊のもっとも初歩的な問題は卵子や精子がどのような状態なのかということです。現代医学では、その状態を検査することはできますが、残念ながら「質」そのものを良くする特効薬はないのが現状です。

卵子や精子の質の良し悪しに関わるのは「ミトコンドリア」の数や状態だと言われています。ミトコンドリアという言葉は理科の授業などで、誰もが一度は耳にしたことがあると思います。でも、ミトコンドリアについて、知らない人も結構いるのではないでしょうか。まず、それを簡単に説明しますね。

ミトコンドリアとは、生物の細胞1つ1つの中に存在する細胞小器官の1つです。もちろん卵子も細胞なので、卵子の細胞内にもミトコンドリアが存在しています。ミトコンドリアは卵子の質と大きく関係しているため、ミトコンドリアの数が減ったり、働きが弱まると卵子の質が下がってしまうのです。

では、ミトコンドリアを壊すのはなんでしょうか?

それは、活性酸素だと言われています。活性酸素は体の代謝過程で自然に発生するもの。つまり、酸素を吸えば必ずできるものなのです。活性酸素は身体を守る働きを持っていますが、毒性が強く、体内の細胞を酸化させることで老化やさまざまな病気を引き起こす原因にもなると言われています。活性酸素は身体に必要なものであるけれど、増えすぎると害になってしまうのです。

では、活性酸素が多く発生するのはどのようなときでしょうか?

それは「虚血再灌流」と言って、血流が悪くなって血液が減少している状態から一気に血流が増える状態のときです。昼間に比べて夜間は内臓の血流が活発です。しかし、夜にストレスをかけたり、運動したり、パソコンなどを使って脳を使ってしまうことも、「虚血再灌流」が起こります。

このことからもわかるように、ミトコンドリアの数や働きを安定させるのは、夜間の血流の安定だということです。妊活で必要なのは、夜間の血液をコンスタントに子宮や卵巣に流すために、子宮動脈や卵巣動脈の血流をどうのように安定させるかです。

それを得意としているのは中医学なのです。誠心堂で行っている鍼灸の「三焦調整法」は、この夜間の子宮の血流を安定させるために開発された方法なのです。この方法によって卵巣に残った卵子の質を守ることができます。もちろん精子の場合も同じです。
 次回は「三焦調整法」についてさらに深く掘り下げていきます。




中医学の素晴らしさ



皆さんは中医学をご存知ですか?
漢方薬や鍼灸治療・薬膳・気功など様々なコンテンツがありますね。特に治療に関わる場合、漢方薬と鍼灸のことを指します。日本では別々に治療するケースが多いのですが、本来の治療では組み合わせることがとても重要です。
1+1は2ではありません。中医学では漢方薬と鍼灸治療の組み合わせることで、とても素晴らしい効果を発揮しています。
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ぜひ、あなたに合った組み合わせ方法を中医学の誠心堂へご相談ください。








株式会社誠心堂薬局代表取締役 西野 裕一先生

株式会社誠心堂薬局代表取締役。 薬剤師・鍼灸師。北里大学薬学部卒。東京医療福祉専門学校鍼灸科卒。中国漢方普及協会会長。日本中医学会評議員。漢方・鍼灸をはじめとする中医学の有用性を啓発・普及させる活動に尽力。著書多数。

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