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知れば知るほど奥深い「だし」ーだしの基礎知識【その1】

まとめ 女性の健康

知れば知るほど奥深い「だし」ーだしの基礎知識【その1】

だしは日本が世界に誇れる食文化。だしのうまみは素材で変わります。だしを生かした和の料理をぜひ、健康維持のために役立てましょう。

2017.12.18

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だしは日本が世界に誇れる食文化


人間が感じ取れる基本の味は、大きく 5つあります。甘み、塩味、酸み、苦み、そして最後の一つがうまみです。だしのおいしさとは、まさにこのうまみそのもの。日本人は昔からだしの味にこだわり、繊細で、かつ力強い味わいを生み出すことで、野菜や豆腐、魚など、淡泊な素材のおいしさを引き出してきました。和食の基本、というよりももっと奥深く、日本の食文化の根幹を支えているのがだしなのです。ちなみに、グルタミン酸やイノシン酸、グアニル酸といううまみ成分は、日本人によって発見されました。そのため、海外でも「umami」という日本語のまま、広く使われています。


だしのうまみは素材で変わる!


だしの素材といえば、代表的なのは、こんぶ、かつお節、いりこ、干しシイタケの4つです。


それぞれうまみが微妙に異なるので、どの料理にどのだしが合うかを見極めるためにも、まずはだし素材の特徴を知っておくことが大切です。


だしのなかでも特に上品なうまみを持つのがかつお節です。かつお節に含まれるうまみの主成分はイノシン酸。それに20種類に及ぶアミノ酸が加わり、相乗効果でかつお節のうまみが生まれます。ちなみに魚の削り節だしには、鯖節やまぐろ節、マルソウダと呼ばれる宗田鰹を原料にした宗田節などがありますが、それぞれ強い個性を持つため、濃い味のそばつゆなどに使われます。香りの豊かさ、上品な味わいではかつお節が一番です。


かつお節と同じイノシン酸をうまみ成分に持つのが、いりこだしです。カタクチイワシの煮干しのことで、香ばしく、しっかりした味わいで、味噌など味の濃い調味料と合わせても、個性を発揮するため、よくみそ汁のだしに使われます。


あっさりとやさしい味わいが魅力なのがこんぶだしです。こんぶに含まれるうまみ成分はグルタミン酸。こんぶ100gの中に、グルタミン酸が2240mgも含まれています。おでんだしや鍋もののだし、炊き込みごはんなどによく使われます。


独特の味わいと香りを持つのが干しシイタケです。干しシイタケには、グアニル酸といううまみ成分がたっぷり含まれています。ほかのキノコ類にも含まれていますが、干しシイタケの含有量は圧倒的。強い個性を持つだしなので、逆に淡泊な素材と合わせて使うことが多いようです。お正月の煮しめやそうめんつゆなどによく利用されます。


相乗効果でだしのうまみは倍増!


「合わせだし」という言葉をよく耳にすると思います。合わせだしとは、だしの素材を複数利用したもの。とくにかつお節とこんぶを使った合わせだしが一般的です。この合わせだしには、すごい秘密が隠されているのです。かつお節に含まれるイノシン酸とこんぶに含まれるグルタミン酸を合わせると、うまみがぐっと増すことが研究の結果わかっています。


お母さんの母乳にはグルタミン酸がいっぱい!


生まれて初めてのうまみ成分との出合いは、なんと母乳なのです。母乳にはこんぶだしが持つうまみ成分、グルタミン酸が豊富に含まれています。生まれたばかりの赤ちゃんは、そのときすでに5つの基本味を識別できるのだそう。


 


生まれた直後からこんぶだしの味を堪能している赤ちゃん。その後も、本格的なだしを日常的に味わわせることで、まだ未熟である味覚がどんどん繊細に育ちます。離乳食にもだしを入れるのは、おいしさをより広く、深く感じとるレッスンとしても必須なのです。


だしが利いていれば味つけは薄くても満足


うまみ成分を豊富に含むだしを加えると、素材の味は奥深く、まろやかに感じられます。だしが素材そのもののおいしさまで引き出してくれるので、塩味や甘みなど、味つけが薄めでも、味覚的には十分おいしいと感じられます。塩分が気になる人は、だしを利かせて調理すれば、塩の使用を控えめにすることも可能。また、だしには深いコクがあるので、油脂の使用量が少なくても、インパクトのある味わいが得られます。だしを生かした和の料理をぜひ、健康維持のために役立てましょう。


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