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高齢出産は大変? 知っておきたい注意点と対策

まとめ 妊娠・出産

高齢出産は大変? 知っておきたい注意点と対策

妊娠中も出産後も、なにかと心配事が多い高齢出産。赤ちゃんもママもすこやかに過ごすためにはどんなことに注意が必要?

2018.7.19

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女性のライフスタイルは多様化し、高齢出産は珍しいことではなくなっています。


でも、高齢出産のリスクや大変さについては、女性が正面から向き合って考える機会はあまりないのも事実です。


赤ちゃんの自分自身の体を守るためにも、高齢出産で注意すべき点と対策を学んでおきませんか? 


おすすめのコラムをご紹介します!



目次



  1. 高齢出産の何が大変?

  2. 妊娠中・出産までのリスクとは

  3. 高齢出産の味方 無痛分娩という選択

  4. ワンオペ育児に陥りがちな高齢ママを救う産後ケア


高齢出産の何が大変?


最初に、高齢出産とはどんな状態を指し、どんなことが大変になるかについて書かれたコラムをご紹介します。


 


“約30年前、日本では35歳以上で出産することを「高齢出産」と呼ぶようになりました。


そのころの高齢出産比率は約5%で、とても珍しいことでした。


それが今では出産する女性の約25%、つまり4人に1人は高齢出産という時代に変化。


都心部のある病院では約半数が高齢出産と言われるほどです。


 


このように、社会的には仕事のキャリアを積み、落ち着いてから出産することが普通になってきていますが、35歳を過ぎてから産めると言っても、医学的な観点で見れば昔と同様、妊娠に適しているのはやはり20代です。”


 


“20代で出産した場合、おそらく親は50代でたいていの人は大いに実家のサポートを受けられます。


また母親自身も若く、社会的なストレスなどがあまりない時期に産めると、メンタルも元気なことが多いものです。


 


一方、40代で出産した場合、親はだいたい70代であるため、介護問題なども含めて実家のサポートを受けにくい状況になっていることもあります。


 


また、母親自身が長い社会人生活のなかで何らかのストレスにさらされ、妊娠前から「うつ」などメンタルの問題を抱えている人も少なくありません。


この「うつ」は産後に発生することも珍しくなく、10人に1人がかかると言われています。”



"高齢出産はまず、妊娠すること、出産することがゴールだと思いがちですが、その先のライフプランを考えることも大事です。子どもに一番手やお金がかかる時期に、健康面、金銭面、精神面で、夫婦でどれだけ協力できるかイメージしておくことがとても大切です。"


高齢出産のライフプラン─産前から知っておきたいこと



妊娠中・出産までのリスクとは


最近、卵子の老化などについては知識が広まってきましたが、改めてなぜ異常が起こりやすくなるのかについて知っておきましょう。


 


“精子と違い、卵子の数は生まれた時から、というか胎児の時から決まっています。いわば、作り置きされている状態で、数にも限りがあるのです。ホルモン分泌の安定していない10代前半の妊娠にもリスクがありますが、作り置きされた卵子ですから、どうしても加齢にともなって質が劣化してしまいます。 


 


まず卵子の質が低下することで起こりやすいのは、流産や早産です。染色体異常が何らかの原因と考えられますが、今の医学では決定的な改善策や予防策はありません。 


 


また、35歳以上になると、先天異常の発症率も高くなり、25~29歳で1.88%、35~39歳で2.02%、40歳以上では2.38%というデータもあります。加齢が影響しやすいのは、先天異常の中でもやはり染色体異常で、ダウン症の発症率も20代が0.1%未満なのに対し、35歳以降は0.3%、40歳以上になると1%にまで上がります。 


 


不妊治療によりようやく妊娠しても、高齢だと出産までのリスクも多くなります。常位胎盤早期剥離や癒着胎盤といった胎盤異常が増えるのは間違いなく、重症の場合は胎児だけでなく母体の命を脅かすこともあります。 


 


妊娠後期には、かつて妊娠中毒症と呼ばれていた妊娠高血圧症候群を発症するリスクも高くなります。もともと血圧の高い方、肥満ぎみの方、ストレスが多い方などが罹りやすい傾向にあるとされているので、妊娠前から注意しましょう。”


 


高齢出産の場合には妊娠中の状態により、出産時には帝王切開などのリスクも高まるようです。


 


“高齢出産の場合、帝王切開になる可能性が高くなります。産婦人科ではなく、不妊治療専門のクリニックで治療した場合は、産院を紹介してもらうことになりますが、リスクが高いと一般の産院では受け入れに難色を示すことも少なくありません。リスクが高い場合は各自治体の周産期母子医療センターなどが対処しますが、受け入れられる人数には限界があります。そこで、トリアージ方式(患者の重症度に基づいて、治療の優先度を決定して選別を行うこと)が採られ、高齢でも出産にそれほど危険がないだろうと見なされた場合は、一般の産院に移されるというケースも生じます。”



"妊娠や出産においては、年齢が高いと確かにリスクは増えますが、だからといって諦める必要はありません。ただ、若い方よりも少し気を使う必要があるということだけ。高血圧や糖尿病の引き金になる肥満を避け、ストレスを溜めず、規則正しい生活を心がけてください。"


高齢妊娠・出産ではどのような点に注意が必要ですか?



高齢出産の味方 無痛分娩という選択


これまでは高齢出産について心配な点を挙げてきましたが、そのリスクをカバーする方法もあるようです。


最近増えている無痛分娩は疲労などの体の負担が少なく、出産の助けになる効果もあるといわれています。


 


“無痛分娩の大きなメリットは、なんといっても痛みを和らげること。


それによって余分な力が抜け、その作用で骨盤筋の弛緩が得られて分娩の進行がスムーズになります。


また、分娩後に疲れが残りにくく、心身両面での回復も早くなるといわれます。


 


さらに、麻酔の副効果によって血圧が下がり、産道が柔らかくなります。


もともと血圧の高い人はもちろんのこと、特に、産道が硬くなって出産しづらくなっていたり、高血圧になりがちな35歳以上の高齢出産の人にはメリットが多いといえます。


 


体質的に、腰椎椎間板ヘルニアを患っている人や、肥満によって硬膜外麻酔が物理的に難しい場合などを除き、無痛分娩は多くの人が選択可能な出産方法です。”



"無痛分娩とは、(中略)骨盤筋が弛緩して分娩の進行がスムーズになり、分娩後の心身両面の回復も早くなります。また、麻酔の副効果で血圧が下がり、産道が柔らかくなるため、35歳以上の高齢出産には特にメリット大。
ただし、鉗子分娩や吸引分娩になる率が高いのも事実です。お産に対する正しい知識を持ち、専門的な麻酔管理ができる施設を選ぶことが大切です。
"


無痛分娩をもっと知りたい。 メリット・デメリットとは?



ワンオペ育児に陥りがちな高齢ママを救う産後ケア


産前産後の体調に不安があり、両親も高齢で助けが求めにくい高齢のママには、近年少しずつでき始めた産後ケア施設などの利用という手段があるようです。


 


“最近は高齢で出産する女性が増えてきました。そのぶん医療処置が必要なケースも多く、助産院でフォローできないことが増えているのです。


助産院では授乳の指導や乳房のケアは行えても、乳腺炎などへの医療処置はできません。体の痛みと赤ちゃんの心配事をかかえて、病院や診療所、助産院をまわる女性は本当に大変です。


 


1ヵ所で医療行為もできる産後ケア施設があればよいのですが、実は日本国内にはあまり存在しないのです。そこで、産婦人科医もそういう女性を支える必要性を痛感し、モデルとして2年前に診療所を併設する「産前産後ケアセンター」を立ち上げました。


 


産婦人科や小児科の医師、助産師、看護師が1ヵ所に集まるので、医療処置が必要な時は迅速に対応でき、施設に寝泊まりしながら育児の基本を学べます。”


 


“施設では、産褥期の2ヵ月の間だけでなく、育児という長い道のりのなか、お母さんが孤独にならないような産後ケアを目指します。


 


そのため当センターでは、離乳食を学ぶ料理教室や、食育ランチ会を定期的に行い、同じ悩みを持つ母親同士が交流できるようにしています。また、保育士や心理カウンセラーなど、育児の専門家もかかわるケアを行っています。


 


高齢で出産する女性たちは、両親も高齢なため、育児の援助が得にくくなっています。また仕事中心だった女性は、住んでいる地域とのつながりができていないので、孤独のなかで育児をすることになりがちです。


ひとりで家にこもって、育児本に振り回されながら不安な気持ちでいる母親は本当に多いのです。これでは赤ちゃんの発育によい影響を与えません。


 


妊娠・出産は本能でできますが、育児は学習です。わからないことは専門家や人生の先輩に直接会って学び、自信を持って子育てに臨みましょう。”



"行政も産婦人科医も、産褥期のフォローを重要視してこなかったのですが、最近、ごく一部の自治体で産褥期の検診を始めるようになりました。出産を控えている方は、チェックしておくとよいでしょう。"


病院主導の産後ケアは、高齢出産する女性の強い味方



いかがでしたか? 産後ケア施設自体はまだまだ数が少ないのが現状ですが、こうした自治体や医療機関、民間企業のサポートサービスを上手に利用して、ママの体の回復をはかることがすこやかな母子の生活の基本ということですね。


まずは早めにお住まいの地域の情報を集めましょう!


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