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卵子も育たず高温期も短い

専門医Q&A 女性の健康

卵子も育たず高温期も短い

2010.9.14

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オレンジさん(36歳)

1人目の治療をしていた31~33歳の頃は毎周期、卵子が成長して14日目頃に排卵、高温期も14日前後ありました。
2人目治療中の現在(36歳)、卵が育たず高温期も4,5日と短いため、ホルモン検査をした所、月経2日目でFSH11.9mIU、E2 29.9pg、LH2.2mIU、AMH3.0以下でした。卵巣機能が非常に低下していると言われ、DHEAのサプリ(75mg/日)を服用開始し5ヵ月が経ちましたが卵子の成長具合も基礎体温の変化もありません。このままサプリを飲み続けて効果は出るでしょうか?他に卵巣機能をあげる方法は何かあるでしょうか?
(1人目の治療の時、最初の5回の顕微授精の時はパーゴグリーンを注射していましたが、妊娠できなかったので、できればあまり薬剤を使いたくないのですが・・・。)


お話を伺った先生のご紹介

見尾保幸 先生 (ミオ・ファティリティ・クリニック)






≫ ミオ・ファティリティ・クリニック

ご自身の現状についての受け止め方につき、お話しいたします。

FSH基礎値、AMH値、卵胞発育の様子などを判断しますと、ご自身の卵巣内の卵子が極めて少なくなって来ていると思います。

女性は、赤ちゃんとして生まれた時点で、一般的には、およそ100万〜300万程度の卵子が卵巣内に存在します。その卵子は、時間の経過とともに急激に消費、変性しながらその数を減じていきます。卵子が卵巣内になくなれば閉経を迎えますが、その時期は、50歳前後です。
しかし、それはあくまでも一般論です。個人的には、持って生まれる卵子の数は大きく異なり、多い方、少ない方、まちまちで一様では決してありません。卵子の数の少ない方は、その数に応じて、早い方では20歳前後で閉経する方もおられます。

あくまでも個人差!全て個性です。嫌だと言っても、ご自身の卵子の数は変えられないのです。ご自身の卵巣内の卵子は、血液検査、臨床的所見から、その大半がなくなっており、もし仮に、何としてももう一人お子さんを得たいとお考えであれば、わずかに残っているであろう卵子を有効に利用して、妊娠の確率を上げるための最善の取り組みが求められると思います。

毎周期卵胞発育が得られなければ、「残り火がどこかでポット燃え出す」ように、どこかの月経周期に育つはずですので、そのときの卵胞を大事に考えて、また、その卵胞が立ち枯れ状態で発育停止しないように、卵巣刺激を積極的に行いながら、卵胞発育を促し、卵胞が得られた際を見計らって質の高い体外受精を行い、ワンチャンスで妊娠を期待することになります。

つまり、卵巣の状態に応じて、臨機応変に対応し、効率が悪い点は、甘んじて受け止めることです。

これらの一連の変化は、時間経過による変化です。つまり、加齢現象です。今を大切に、後悔のない対応をご夫婦でご相談になり、決定していただきたいと思います。頑張って最善を尽くして頑張っていただければ、十分可能性は残っています。

卵子に出会えるまで待つ根気強さが必要でしょう!

ご参考になさって下さい!


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