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排卵誘発について

専門医Q&A 女性の健康

排卵誘発について

「今年はできれば卵のストックが欲しいと思っていますが、私のような体質の場合、排卵誘発をしても複数採卵することは難しいでしょうか?」

2012.2.1

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hkjpさん(37歳)


はじめまして。
現在海外に住んでおります。
昨年秋から日本でIVFの治療に進みました。
基本的には自然周期の病院ですが、
海外からの通院のため、効率を考えて生理3日目からクロミッドを一錠ずつ飲むことになりましたが、
8日目の段階で一つの卵の成熟度が早く、
10日目にその一個のみ採卵となってしまいました。
またクロミッドの副作用で内膜が4ミリと薄くなり、
その周期の移植はキャンセルになりました。
毎回10日前後と早めの排卵をしています。
昨年は一個採卵しては次周期に移植を繰り返し、
そのたびに日本と海外の往復で精神的にも体力的にも、
また金銭的にも大変でした。
今年はできれば卵のストックが欲しいと思っていますが、
私のような体質の場合、排卵誘発をしても複数採卵することは難しいでしょうか?





お話を伺った先生のご紹介

宇津宮隆史 先生 (セント・ルカ産婦人科)


【経歴】
1949年 大分県豊後大野市大野町生まれ
1973年 熊本大学医学部卒業
1973年 九州大学温泉治療学研究所産婦人科入局
1981年 医学博士(九州大学)「排卵障害婦人に関する臨床内分泌学的研究」
1988年 九州大学生体防御医学研究所講師
1989年 大分県立病院がんセンター産婦人科部長
1992年 セント・ルカ産婦人科開設
1998年 セント・ルカ生殖医療研究所開設
2010年 成育疾患克服等次世代育成基盤研究事業
「生殖補助医療により生まれた児の長期予後の検証と
生殖補助医療技術の標準化に関する研究」共同研究開始
2013年 第31回日本受精着床学会総会・学術講演会会長
【現在】
・ 日本受精着床学会常務理事
・ 日本生殖心理学会常務理事
・ 日本生殖再生医学会理事
・ NPO法人日本不妊予防協会理事
・ JISART(日本生殖補助医療標準化機関)監事
・ 大分市医師会監事
・ 遺伝性疾患に関する出生前診断研究会幹事
・ 日本産科婦人科学会倫理委員会内PGSに関する小委員会委員
・ Infertility Study Group世話人
・ 社会福祉法人 別府平和園理事長
【資格】
・ 日本産科婦人科学会産婦人科専門医
・ 日本産科婦人科内視鏡学会腹腔鏡技術認定医
・ 日本生殖医学会生殖医療専門医
・ 日本内視鏡外科学会技術認定医
【趣味】
登山
写真
スキューバダイビング
茶道裏千家
ルアーフィッシング


≫ セント・ルカ産婦人科




①37歳(高齢)、②海外在住、③早く妊娠希望
こういう方こそ、きちんと調節刺激を行い、たくさん卵子を採って、移植で余った胚を凍結保存し、次周期以降に凍結胚移植を行うのが良いと思います。
年齢が高いと自然周期では妊娠率は減ります。(JISARTの多施設研究結果からも明らかになっています。)
OHSS(卵巣過剰刺激症候群)はhCGではなくアンタゴニスト+Gn-Rha(スプレキュアなど)使用のフレアーアップで行えば、今では起こることはほとんどないので恐くありません。
早く調節刺激のできる症例数の多い経験豊富な施設へ転院されることをお勧めします。





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