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胚盤胞グレードと妊娠率

専門医Q&A 女性の健康

胚盤胞グレードと妊娠率

「6日目胚盤胞で3CCでの妊娠は、そんなに難しいのでしょうか?それとも、妊娠したとしても、また染色体異常での流産の可能性が高いのでしょうか?」

2012.9.26

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YONAさん(39歳)


今年に入り体外へとステップアップしました。
アンタゴニスト法での採卵で、6個の成熟卵が採取出来、男性不妊の為全てを顕微授精しました。
そのうち3個が受精し、6日目の朝に胚盤胞になってくれました。
でもどれもグレードが悪く、3BC、3CC、2でした。
3BCと3CCを凍結して、7月に3BCの凍結胚を移植しました。
運良くその卵で妊娠できました。
その後、胎嚢確認も、胎芽確認も、心拍確認もとても順調だったのですが、9週目に心拍が確認出来ず稽留流産と言われました。
流産から2周期空けて次の移植をしようと思っていますが、残ってる胚は3CCです。しかも6日目胚盤胞。
このグレードでは、私の通うクリニックでは移植はしないそうです。
なので採卵を勧められました。
6日目胚盤胞で3CCでの妊娠は、そんなに難しいのでしょうか?
それとも、妊娠したとしても、また染色体異常での流産の可能性が高いのでしょうか?
私的には、どうしてもこの卵を迎えてあげたい気持ちでいっぱいです。





お話を伺った先生のご紹介

宇津宮隆史 先生 (セント・ルカ産婦人科)


【経歴】
1949年 大分県豊後大野市大野町生まれ
1973年 熊本大学医学部卒業
1973年 九州大学温泉治療学研究所産婦人科入局
1981年 医学博士(九州大学)「排卵障害婦人に関する臨床内分泌学的研究」
1988年 九州大学生体防御医学研究所講師
1989年 大分県立病院がんセンター産婦人科部長
1992年 セント・ルカ産婦人科開設
1998年 セント・ルカ生殖医療研究所開設
2010年 成育疾患克服等次世代育成基盤研究事業
「生殖補助医療により生まれた児の長期予後の検証と
生殖補助医療技術の標準化に関する研究」共同研究開始
2013年 第31回日本受精着床学会総会・学術講演会会長
【現在】
・ 日本受精着床学会常務理事
・ 日本生殖心理学会常務理事
・ 日本生殖再生医学会理事
・ NPO法人日本不妊予防協会理事
・ JISART(日本生殖補助医療標準化機関)監事
・ 大分市医師会監事
・ 遺伝性疾患に関する出生前診断研究会幹事
・ 日本産科婦人科学会倫理委員会内PGSに関する小委員会委員
・ Infertility Study Group世話人
・ 社会福祉法人 別府平和園理事長
【資格】
・ 日本産科婦人科学会産婦人科専門医
・ 日本産科婦人科内視鏡学会腹腔鏡技術認定医
・ 日本生殖医学会生殖医療専門医
・ 日本内視鏡外科学会技術認定医
【趣味】
登山
写真
スキューバダイビング
茶道裏千家
ルアーフィッシング


≫ セント・ルカ産婦人科




年齢が39歳とのことで、良好胚でも70%は染色体異常の可能性があるといえます。よって、この流産も染色体異常によるものと思われます。
 また、3CCではなかなか難しいと思います。むしろ、6個もの卵胞ができるのですから、早く再出発したほうが良いと思います。可能性は高いと思います。ただし年齢はもっとも重要なリスクファクターであることを常に意識すべきです。





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