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体外受精がうまくいかず悩んでいます

専門医Q&A 女性の健康

体外受精がうまくいかず悩んでいます

2014.12.9

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なからむさん(31歳)

体外受精を行いました。ショート法の採卵により10個採取。1個(10分割胚フラグメント多め)は採卵周期に移植、残り3個胚盤胞、5個は分割胚で凍結。
1回目の採卵周期移植は陰性、2回目の胚盤胞移植も陰性でした。
3回目の移植をしようと生理後エストラーナテープで子宮内膜厚を厚くしている途中で(生理開始12日目)剥離出血。
ルトラールを飲んでで止血しようとしていますが、3日間現在まで血の量は変わっていません。
剥離出血はどのような原因が考えられるでしょうか。偶々?テープが体質に合わない?ストレスなどのホルモンバランスの乱れ?何か病気??
また2回目の移植では、採卵した中で見た目がより良い杯盤胞を移植(アシストハッチングあり)をしましたが、それでも陰性でした。
私は着床障害なのでしょうか。今後妊娠する可能性はあるのでしょうか。
さらに良い治療方法はありますか。
小さいころから近くで常に両親が喫煙する環境で育ってきました、不妊にはその影響があるのでしょうか。
今後転院も考えています。移植何回を目安に転院を考えた方がいいでしょうか。



お話を伺った先生のご紹介

福井敬介 先生 (福井ウィメンズクリニック)


1965年1月
山羊座/A型

1989年
愛媛大学産科婦人科入局

1995年
愛媛大学大学院医学専攻科卒

2000年
愛媛大学産科婦人科学 助教授

2001年
福井ウィメンズクリニック院長 現在に至る

日本生殖医学会生殖医療指導医
日本産科婦人科内視鏡学会技術認定医
母体保護法指定医
日本産科婦人科学会認定医

◆専門分野:
体外受精、内視鏡手術、流産、生殖免疫学、子宮内膜症、環境ホルモン

1995年
精子の黄体ホルモン膜レセプターの機能解明

1996年
四国初の卵細胞質内精子注入法(顕微受精法)による出産に成功

1997年
精巣内精子活性化法を開発し無精子症患者の出産に成功(本邦初)

1998年 腹腔鏡下の卵管吻合による妊娠に成功(本邦初)

1999年
女性の腹水中にダイオキシンの存在を証明(内膜症と関連か?)

2000年
子宮内に着床・流産に関連する特殊リンパ球の存在と機能の解明(英国雑誌 mol Human Reproductionに掲載)



≫ 福井ウィメンズクリニック

まず、剥離出血についてはホルモンレベルが関係するのでホルモンデータを確認しないとはっきりとした事は言えませんが、血中濃度がうまく上がっていなかったり逆に上がりすぎていたりといった原因が考えられます。 エストラーナテープだけを貼っていると、自分のホルモンが影響して不正出血を起こす場合があります。それを防ぐために、当クリニックの場合はGnRHアナログ(点鼻薬)を使うことが多いのですが、もし今後エストラーナテープを貼ることで出血が続くようなら、主治医の先生も点鼻薬を考えられるかもしれませんね。

また、着床障害かどうかはまだ胚盤胞移植が1回だけなので言い切れません。もう1回くらいトライして無理だった場合は検査を受けてみてください。次の方法としては、二段階移植を考えてみてもいいでしょう。

次に、喫煙の環境についてですが、ご本人が現在喫煙していればすぐに止めたほうがいいと思いますが、小さい頃の受動喫煙が現在まで影響しているかどうかはわかりません。最後に、なからむさんは、まだ移植を2回しかトライしていませんし、そのうち胚盤胞は1回だけですよね。胚盤胞が3つも残っていますから、その3つをトライしてみる価値は十分にあると思います。ご自分が考ているほど深刻な状況ではないと思いますので、せっかく育った胚盤胞を大切に、頑張ってください。


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