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桂枝茯苓丸について。

専門医Q&A 漢方・鍼灸

桂枝茯苓丸について。

2012.4.17

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わかめさん(33歳)

いま2回目の体外治療をしている、わかめと申します。
よろしくお願いします。

16日に採卵をして、14個取れました。
うまく受精したら18日か20日に戻す予定です。

今回体外治療を始めるにあたって、以前から月経前症候群[排卵痛や生理前の頭痛]があった為、自分から漢方を希望しました。
先生が診断で処方したのが、桂枝茯苓丸でした。

飲んで1ヶ月たった辺りから、体が楽なのを感じるのですごく私に合ってると思います。

ただ、ネットで検索していると妊娠したら直ぐにやめた方が良いと言うのを見て、胚移植後飲み続けていいのか不安です。

病院の先生は大丈夫といいます。
先生を信じて飲み続けてみようと思う反面、専門の方の話を聞きたく質問させていただきました。

まだ受精確認もしてないのに、って自分でも思いますが…
ちなみに1回目は、受精したものも着床しませんでした。(その時は漢方飲んでませんでした)

今回の治療がうまくいくように、少しでも不安を取り除きたいです。

よろしくお願いします(^人^)








お話を伺った先生のご紹介

真鍋立夫 先生 (シマヤ真鍋漢方薬局)


「薬剤師・鍼灸師」真鍋 立夫

(社)日本漢方交流会前理事長
(社)香川県鍼灸師会前会長
古典鍼灸「経絡治療学会」理事・香川県支部長
日本伝統鍼灸学会評議員
日本バイ・デジタルO-Ring学会認定鍼灸師

不妊症の治療においては、現代医学的に考えて問題の見つかるタイプの物で、例えば卵巣機能不全や、卵管の閉塞、卵巣のう腫であったり、子宮筋腫があったり、等の方がいらっしゃいますが、それらの原因と思われるものに対処しても、不妊症が改善しなかったり、あるいは現代医学的にはこれといった原因の見当たらない方が実は大変大勢いらっしゃいます。

漢方医学的には、月経の状態は無論のことですが、現代医学ではあまり不妊の原因として問題視されない、冷え症、軟便または便秘、夜間の排尿、慢性的な起床時の腰痛や食事の好みの偏りなどをむしろ重視いたします。



≫ シマヤ真鍋漢方薬局

桂枝茯苓丸を服用していて身体の調子が良いのだが、もし服用中に妊娠したら受精卵にたいして桂枝茯苓丸が悪い影響をあたえるのではないかと言うご心配のようですが、結論から言うと心配ないと思います。
 むしろ前回は受精しても着床しなかったそうですが、着床しなかった原因は不確かですが、現在桂枝茯苓丸を飲んでいて体調が良いという事は、身体に漢方で言う「瘀血:おけつ」という、非生理的な血液があることを示しています。とくに不妊で困っている方にはこの瘀血体質の人が多いものです。ですからこの瘀血体質を改善することは不妊を治すのにはとても重要な事です。桂枝茯苓丸が身体に合っていると感じている間は継続して服用することをおすすめいたします。
 万が一この度も着床しなかったり、流産するような事があっても、それは桂枝茯苓丸の薬害のためではなく、桂枝茯苓丸を服用する必要のある身体本体のほうが、まだ十分治っていなかったと考える方が良いでしょう。着床しなかったり、流産しそうになるのを無理やり現代医学で処置して、不自然に出産を迎えるより、桂枝茯苓丸を飲んで身体を健康体にしてから、安全な出産を迎えることが大切なことなのです。


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