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黄体機能不全に効果的な漢方は

専門医Q&A 漢方・鍼灸

黄体機能不全に効果的な漢方は

2012.9.28

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よこたんさん(34歳)

現在人工授精をしています。

黄体期初期のプロゲステロンが 5.2㎎/mlと標準より低く黄体機能不全と診断されました。

現在は排卵後HCG注射とルトラールで治療しています。

漢方に興味があり少しでも改善出来たらと思っているのですが何か良い物があれば教えて欲しいです。



お話を伺った先生のご紹介

竹内 聡 先生 (漢方の本陣薬局)


薬剤師
国際中医専門員A級レベル
不妊カウンセラー

日本薬局協励会、日本薬局専門同志会、生態防御研究会などで自然医学を学び、日本中医薬研究会で中医学を中国中医師のもとで9年近く学んだ後、
2004年7月、中国政府認定国際中医専門員A級レベル資格取得。
同時に不妊カウンセラー学会にて、不妊婦人病の西洋医学知識を学び、2007年6月「NPO法人不妊カウンセリング学会認定不妊カウンセラー」の資格を取得。

 日本中医薬研究会不妊専門部会に所属し、不妊周期調節法の大家夏桂成老中医に師事。年1回中国南京中医薬大学付属病院で研修、日本、中国で不妊周期調節法の剣山を重ねている。





≫ 漢方の本陣薬局

プロゲステロンは高温期に、排卵後の卵胞からでてくるホルモンで、不足の状態を黄体機能不全といい、西洋医学では、高温期を中心に治療します。
一方、東洋医学では、卵の質が悪いとホルモンの分泌も悪くなることにポイントをおきます。
ですから良い卵ができるように低温期も補助することを考えます。

また排卵の状態が悪いと、黄体になるのに時間がかかり黄体初期のホルモン値が上がらないので、排卵を助ける漢方薬も大切になります。
低温期から高温期の移行に時間がかかる原因は、ストレスや気血の不足などです。
それが卵の質、排卵の状態などにも影響して、黄体機能不全になる可能性が高いのです。
生命を生み出す源の腎の力が弱いと良い卵ができず、加えて気血の不足があると、体温も低くなり、妊娠しにくくなると考えます。
このような場合には腎陽と気血を補う漢方薬がおすすめ。
腎陽を補なって体を温める漢方薬には、参茸補血丸や双料参茸丸、参馬補腎丸などがあります。
また、腎は陰(水)の働きと陽(火)の働きがあり、卵の成長にはどちらも大切です。
この陰と陽のバランスがとれるよう、月経周期に合わせて、杞菊地黄丸など腎陰を補う漢方薬が必要になる場合もあります。
いずれにしろ周期調節法で漢方薬を服用することをおすすめします。
加えて血を補う、婦宝当帰膠もおすすめです。

病院の治療と漢方薬は安心して併用できます。
ホルモン治療を長く続けていると、腎に負担がかかり、腎虚になる傾向があるので、腎を補う漢方薬はとても大切です。
治療が長期化すると副作用の影響も大きくなるので、体の負担を考えて体調がととのうまで、治療をお休みするのも1つの方法です。
日常生活で行える養生法で大切なポイントは、冷たい物の飲食を避け、体を冷やさないような服装を心がけることです。
また、十分な睡眠時間をとるように心がけ、ストレスを緩和するような時間を少し
でもつくるようにしましょう。


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