サプリメントのこと先生に聞いてみよう!
コラム 不妊治療
サプリメントのこと先生に聞いてみよう!
たくさんあるサプリメントですが、妊活中にはどれがおすすめ? 注目の成分は? 浅田レディースクリニック院長の浅田義正先生に伺いました。
※2020年8月25日発刊「女性のための健康生活マガジン jineko vol.47 2020 Autumn」の記事です。
- Advice
- 子宮内は「低酸素」で「善玉菌」が多いほうがベター。
抗酸化成分と乳酸菌で、コンディションを整えよう
あくまでも栄養補助食品。むやみに頼りすぎないで!
最初に申し上げておきたいのは、サプリメントはあくまでも栄養補助食品であり、医薬品ではないので、正直に言って“不妊症が治る”といった効果は期待できないと思ってよいでしょう。“母体の栄養のバランスがよいと妊娠率が上がる”といった研究データもありません。むしろ貧困度が高く、栄養状態がよいとは言えない発展途上国の方の妊娠率が高かったりするわけです。妊活中のサプリメント摂取は、妊娠後の胎児の発育にはもちろん有効ですが、妊娠率を高めるものではありません。
さらに言えば、卵子はすでに胎児の時から生まれながらに女性の体に備わっていて、男性の精子のように日々新しく作られるものではありません。大人になって、妊娠を望むようになってからサプリメントを摂っても、卵子をよくする効果はありませんし、そのような薬剤もありません。
ジネコの読者ならすでにご存じでしょうが、「葉酸やビタミンDを積極的に摂取すべき」というのはよく知られるところで、当クリニックでもいくつかのサプリメントを取り扱っていますが、それらはあくまで妊娠した場合に備えて、胎児の先天性異常を防ぐために必要な栄養素であるからにすぎず、妊娠しやすい体づくりとは異なるのです。
子宮内膜内は低酸素抗酸化成分で環境を整える
とはいえ、手前味噌ですが、当クリニックでは私自身がプロデュースに携わった「AsadaサプリⅠ」、「AsadaサプリⅡFL」という2種類のサプリメントを販売しています。実は、これは私自身が「こんなサプリメントがあったらいいのに」というものを具現化したものです。第一弾は老化の一因となる活性酸素の軽減を目的に、抗酸化作用の高い6つの成分を高濃度に配合しました。
現代では女性の社会的活躍が目覚ましく、晩婚化が進み、40代で出産を望まれる方もまれではなくなりました。卵子そのものを若返らせることはさすがにできません。ヒトは酸素がないと生きられませんが、酸素を多く取り入れすぎると酸化が進みます。実は子宮内というのは低酸素環境で、活性酸素が少ないほど受精卵の発育に適しています。
着床前に子宮内膜が厚くなるのも、“低酸素環境をつくるため”という説もあり、当クリニックでも子宮内膜が薄い患者さまには、これまでも胚移植前にビタミンCやEなどの抗酸化剤を積極的に取り入れていて、手応えを得ています。副作用の心配もないので気軽に試せるのでは?
善玉菌で免疫力をアップ!選ぶなら品質もチェック
昨夏に新しく発売した第二弾のサプリメントは、“免疫力を高める”作用に特化しました。これまで子宮内は無菌と考えられていたのですが、最近では免疫をつかさどる腸内と同じように善玉菌や悪玉菌が存在し、それが妊娠に何かしらの影響を与えている可能性があるとの説があります。そこで善玉菌である乳酸菌、それを増やすオリゴ糖、さらにラクトフェリン、フコイダンなどをバランスよく配合しました。
健康の要は、食事・睡眠・適度な運動です。今を生きる人は常にストレスにさらされていて、何かしら不安を抱えていらっしゃる方も少なくないのではないでしょうか。そんな時、「今日はサプリを飲んだから大丈夫」ということにして、それで気持ちが軽くなったら、それもいいと思うんです。
不妊治療をされている患者さまは、生真面目な方が多い。もちろん不妊治療はしっかりやりながらですが、もしそれ以上に「何か自分なりにコンディションをよくするために努力できるものがあれば試してみたい」と思われるなら、Asadaサプリを参考に検討してみてください。
出典:女性のための健康生活マガジン jineko vol.47 2020 Autumn
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