【Q&A】コンパクション胚でも妊娠できますか?-浅田先生
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【Q&A】コンパクション胚でも妊娠できますか?-浅田先生
5日目まで培養したら、ほとんどの胚の成長が止まってしまった。浅田レディースクリニックの浅田先生にお答えいただきました。
相談者:みみさん(40歳)
5日目まで培養したら殆ど死んでしまったのですが、コンパクション胚と胚盤胞が少しあります。コンパクションでも妊娠確率は相応にありますか?着床して妊娠するにあたり、病院や自宅で出来ることはありますか?
※コンパクション胚・・・胚盤胞になる直前の胚。分割した細胞が融合し1つの塊となった状態。
浅田先生からの回答
受精卵の成長と子宮内膜の着床時期は密接に関係があります。
仮に受精卵の成長が遅れていて、子宮内膜の黄体期の変化がそのまま続いている状態とします。そこに5日目まで培養した桑実胚を5日目の内膜に移植したとしたら、受精卵の成長の方が確実に遅れているので、妊娠率は大幅に低下します。
ただ、桑実胚を一度凍結して、4日目の内膜に移植をすれば、それなりの妊娠率が期待できると思います。
一番気になるのは“5日目まで培養したらほとんど死んでしまい”ということです。
5日目の培養で細胞が死んでしまうことはほとんど無いはずですので、恐らく“胚盤胞まで育たなかった”ということではないかと思われます。胚盤胞到達率が低いということは、培養器の酸素濃度や二酸化炭素濃度、窒素濃度、温度管理、培養液の組成等、培養環境に色々な問題があるためと考えられます。
そのため、アドバイスとしては、適切な培養環境で卵子を培養している施設に転院するすることをおすすめする、ということになります。