遺産卵胞は不妊の原因になりますか。
相談者:ユノさん(31歳)
二人目妊活中で、半年間卵胞チェック、排卵検査薬でタイミングを取っているのですが、排卵検査薬が陽性になりません(数時間おきに検査薬を試したり、何種類かの検査薬を使ったりしています)。
不妊検査は一通り済み、3か月間だけhCG、デュファストンⓇを使用したのですが、遺残卵胞ができてしまい、使用を辞めました。このような状況で妊娠できるのか心配です。
ユノさんのデータ
【身長/体重】161cm/47kg
【治療年数】0年
【AMH(抗ミュラー管ホルモン:卵巣予備能)の値】1.98
【月経について】26~27日周期、PMSあり
【検査歴・治療歴】半年
【精子の検査データ】問題なし
【妊娠歴】あり
さくらウィメンズクリニック 仲田 正之先生
大学卒業後、静岡済生会総合病院産婦人科、名古屋大学付属病院産婦人科、静岡済生会総合病院産婦人科部長、山王病院リプロダクションセンターを経て平成25年8月より さくらウィメンズクリニック院長に就任。オーダーメイドな優しい診療を心掛けて行きたいと考えております。
仲田先生:まだ31歳ですし、質問シートを見る限り26~27日と生理周期もしっかりしています。無月経ではありませんから、後にご妊娠される可能性は大いにあると思います。大いに希望を持ってくださって良いと思いますよ。
第一子のご年齢がわからないのですが、まだときおりでも授乳されることなどがあるとしたら、それが影響しているとも考えられます。
ご懸念されている遺残(いざん)卵胞とは、生理でリセットされるはずの卵子が卵巣に残ってしまっている状態。前の周期の古い卵子が、排卵を促すhCG薬などの影響を受けるといったことで残ってしまうと、次の周期の排卵の邪魔をしてしまうのです。
ご質問者のユノさんのケースなら、自然周期に合わせて、点鼻薬などのもっと穏やかな効き目の薬剤を使われた方が良いようにお見受けします。刺激の強いhCG薬などの注射を止めて、できるだけ自然周期に近づけた上でのタイミング法を試みてはいかがでしょうか。
「数時間おきに数種類の検査薬を使用して」といった文面から推察すると、ユノさんはきっと几帳面な方なのでしょう。ストレスも大敵ですから、あまり思い詰めないようにストレス発散も心がけてください。