妊娠しにくい原因としてあげられるものの一つで「ストレス」がありますが、皆さんはストレスをどれくらい感じられているでしょうか?まったくストレスを感じない人はいませんが、なかなか妊娠にいたらない不安感、焦りに仕事や家事との両立などによるストレスが加わって、こころやからだのバランスを崩されておられる女性もいらっしゃるかもしれません。ストレス解消法は人によって様々だとは思いますが、受けたストレスを長引かせない方法、前向きにストレスをためない方法として東洋医学もストレス解消にとても効果的です。
2000年以上も昔、中国で書かれた東洋医学のバイブル的存在に「黄帝内経」(こうていだいけい)という書物があります。この中に『喜びすぎたり、怒りすぎたり、思い悩んだり、悲しみすぎたり』などなど、過度の感情が心理的なストレスとなり、いろいろな病気の原因になるという記述があります。
実際、現代の科学でも過度のストレスが長引くと、からだがストレスの対応でいっぱいになってしまい、生殖機能を含む他の日常的なからだの反応が犠牲になってしまうことがわかっています。たとえば怒りが収まらないときは食欲わかなかったり、寝付けなかったりというご経験、みなさんもあったりしませんか?また、ストレスがかかると自律神経にも影響を及ぼして果として血流が悪くなります。血流が悪くなるとからだは“冷え”てしまい、子宮内膜症や子宮筋腫が出来やすくなります。さらに卵管にも炎症が起きやすくなると指摘されているとか。たかがストレスと侮れませんよね。
手ごろなストレス解消法としては、ミントティーやジャスミンティーなどのよい香りのするハーブティやみかん・オレンジなどの柑橘系を意識してとるようにしたり、軽い運動で汗を流したりするのがおススメです。よい睡眠、バランスのいい食事など規則的な生活で自律神経が安定すると、同じストレスでも前より感じにくくなりますよ。
自律神経を整えるのは東洋医学の得意分野。漢方薬では代表的なものでは抑肝散(よくかんさん)などイライラや緊張が抜けない人にぴったりのものがあります。鍼灸で使うツボで、足の親指と人差し指の間を骨に沿ってすり上げていって指が止まったところにある太衝(たいしょう)はストレスを感じている方では押すとイタ気持ちよく感じる方が多いです。スッキリしますよ。
妊活をきっかけにこころもからだもより健やかにお過ごしになれますように!
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