【原因編】不調をなくして心から季節を楽しみたい 春の憂いを吹っ飛ばせ!
コラム 女性の健康
【原因編】不調をなくして心から季節を楽しみたい 春の憂いを吹っ飛ばせ!
暖かい風を肌に感じ、草木が芽吹き始める季節。
新しいことを始めたい気持ちになる反面、
だるい、眠い、疲れやすいなどの不調を感じている人も
多いと思います。心から春を楽しむために
この不調の原因を知って嫌な症状を撃退しちゃいましょう。
※2019年2月25日発刊「女性のための健康生活マガジン jineko vol.41 2019 Spring」の記事です。
6割の人が春に不調を感じている
冬が終わり、暖かい日差しでキラキラしてきた外の景色とは裏腹に、「たくさん寝ているのに、まだ眠い」「ずっと体がだる重い」「やる気が出ない」「イライラする」「肩がこる」など、春に不調を感じている人は多いようです。ウーマンウェルネス研究会が2018年に20代~50代の男女838人に行った調査によると、春に不調を感じたことのある人は約6割もいたそう。男女別にみると、男性57%、女性64%と、女性のほうが多く不調を感じていました。
春の不調の原因は自律神経の働きの乱れ
季節による体の不調に詳しい東京有明医療大学教授の川嶋朗先生は、「春の体調不良は激しい寒暖差などの気象の変化と、社会的な環境の変化が原因」とおっしゃいます。短期間での寒暖差や、1日の中の寒暖差が激しい春は、気温の変化に体が対応しようとエネルギーを消費し、自律神経のバランスがくずれてしまうのだそうです。女性のほうが不調を感じやすいのは、冷え性の人やもともと体力がない人が多く、自律神経が乱れやすいからだそう。冬に風邪やインフルエンザにかかり体力を奪われた人、冷え性の人は特に春に体調不良になりやすいので要注意です。
もう一つの社会的な環境の変化とは、自分やご主人の異動や転勤、また自治会の役員交代、ご近所さんの引っ越しなどによる身の周りの変化のこと。知らず知らずのうちに緊張感やストレスが生じ、自律神経が乱れてしまうのです。
- ●ウーマンウェルネス研究会
- 現代女性のライフステージごとに異なるさまざまな心身の不調を解消し、女性が健康で豊かな生活を送り充実した人生を実現するため、医師、専門家、企業が集って2014年に発足。女性のウェルネス実現のために、公式サイト「ウェルラボ」(http://www.well-lab.jp/)やイベントを通じて、女性の心身の健康に役立つ情報を発信している。
春の不調の原因はこれ!
- 原因1
激しい寒暖差 - 2月~5月にかけては1日の最高気温と最低気温の差が10℃近くになることも。また1週間の中で最高気温が約15℃変わることもあります。体が寒暖差に対応するために交感神経が優位に働き続け、相当量のエネルギーが消費されるため、疲れやだるさを感じやすくなります。また薄着になることで体が冷えやすくなり、血の巡りも悪くなります。
- 原因2
めまぐるしい気圧の変化 - 春特有の移動性高気圧が大陸からやってきて、日本を通り過ぎたあとに、気圧がぐっと下がる気圧の谷がやってきます。気圧が下がると副交感神経が優位になり、体はリラックスモードになります。このため、やる気が起こらず、眠くなったり体のだるさを感じるのです。
- 原因3
生活環境の変化 - 春は自分に変化がなかったとしても、職場の同僚が替わったり、ご主人の異動があったり、ご近所の引っ越しがあったりと周囲の環境が変わりがち。新しい状況に慣れるため、心と体が知らず知らずのうちに緊張し、交感神経が優位な状態に。夜になってもリラックスできず、よい睡眠がとれていないため、昼間眠い状態に。
出典:女性のための健康生活マガジン jineko vol.41 2019 Spring
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