不妊治療のために、今「知っておきたい」こと 3
インタビュー 不妊治療
不妊治療のために、今「知っておきたい」こと 3
連載第三回目。医学の進歩とともに、日々更新される情報。ときおりは、不妊治療においても新しい風が吹くことが!そんなトピックスをまじえながら、桜十字渋谷バースクリニックの井上先生に今後期待される治療法を解説していただきます。
「タイムラプス」について。
胚の環境を変えることなく観察が可能に
体外受精でできた受精卵(胚)は、女性の体内を再現した環境に整えたインキュベータ(培養室=温度を一定に保つ装置)の中で数日間培養した後、状態の良いものを選んで移植されます。これまでは、培養中に順調に細胞分裂が行われているかのプロセスを確認するために、定期的にインキュベータから取り出して、顕微鏡で観察する必要がありました。
しかし、観察するたびにシャーレを外部に取り出すことで受精卵にストレスがかかり、その後の成長に影響を与える恐れがありました。また、分裂のタイミングを見逃さないようにするためには培養士が常に注視しなければならず、負担も大きいものでした。
それを解消したのが【タイムラプスインキュベータ】で、胚の成長過程の画像を連続撮影できる装置を付け加えたものです。環境を変えることなく観察ができるので、より安全・安心に胚の成長を見守ることができるようになりました。
分割のプロセスを確認することは重要
期待される次世代型のAIタイムラプス
まとめ
・受精卵(胚)に負担なく観察が可能に
・胚分割のプロセスを確認するのは重要
・次世代型のAIタイムラプスに期待
不妊治療のために、今「知っておきたい」こと (第一回)
不妊治療のために、今「知っておきたい」こと (第二回)