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2人目不妊、2回の稽留流産。タイミング治療を続けても?

コラム 不妊治療

2人目不妊、2回の稽留流産。タイミング治療を続けても?

皆さんの治療に関する相談を全国のドクターにお聞きして、誌面でアドバイスをお届けする人気企画「ジネコ セカンドオピニオン」。ジネコの応援ドクターが丁寧にお答えいたします

2020.3.31

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※2020年2月25日発刊「女性のための健康生活マガジン jineko vol.45 2020 Spring」の記事です


かなさん(34歳)からの相談
▶︎2人目不妊、今後の治療について
セキソビットⓇ10日間服用→HCG注射→タイミングで治療を行っています。4周期目で妊娠しましたが、6週目で稽留流産。2週間休んで再度治療を再開、5周期目で妊娠するも6週目で稽留流産しました。治療再開後、3周期同様の治療を行いましたがすべてリセット。不育症の検査(保険適用内の採血による検査、子宮鏡検査)は問題なし、AMHは4ng/mlで正常。主人のほうも問題ありませんが、射精が月1回のタイミング時のみ。今後の治療についてアドバイスをお願いします。

お話を伺った先生のご紹介

福井 敬介 先生(福井ウィメンズクリニック)


1989年、日本大学医学部卒業。卒業と同時に愛媛大学産科婦人科に入局、愛媛大学大学院医学専攻科修了。2000年愛媛大学産科婦人科学助教授。2001年、「高度な生殖医療をより身近な医療として不妊カップルに提供したい」と、福井ウィメンズクリニックを開設する。

≫ 福井ウィメンズクリニック

先生のご意見をお聞かせください


稽留流産を経験されておつらかったことでしょう。かなさんは不育症の検査をされているようですが、保険適用内での血液検査と子宮鏡検査の結果で「問題なし」ということですが、そこが気にかかるところです。不育症の検査というのは実はたくさんあります。保険適用以外の検査に、慢性子宮内膜炎の検査や免疫異常の一種であるNK細胞活性、自己抗体の1つである抗DNA抗体を調べるものです。
一般的に2回連続した流産・死産があれば不育症と診断し、原因を検査します。自費にはなりますが、不育症は検査をして原因を突き止めることが治療の第一歩です。また人によっては複数の原因が重なり、一つの原因が見つかったからといって安心できない場合もあります。ただし、流産の原因は十分解明されていないところもあるため、検査をしても原因がつかめないこともありますが、まずは不育症のより専門的な検査をすることをおすすめします。


タイミング療法を続けてよい?今後のアドバイスを


タイミングを数回続けてみていいと思いますよ。かなさんの場合、流産されていますが、これまでタイミング療法で2回妊娠されています。これはしっかりと受精・着床しているということですので、体外受精までのステップアップは必要ないかと思います。そういったことを鑑みれば、タイミング療法を数回試して、人工授精へステップアップでよいかと思います。また、セキソビットⓇをゴナールエフⓇに変更してみるのもありかもしれません。ただし、繰り返しになりますが、不育症の詳細な検査がまずは重要です。


ご主人の射精回数について心配されているようですが


かなさんのご主人の年齢はおいくつなのでしょうか。やはり気になるのが、射精が月1回のタイミング時のみというところ。少ない射精量なので、年齢的なものなのか、精子力がそもそも弱いのか、少し心配ですね。もう少し頻繁に射精したほうがいいでしょう。精子自体に問題はなくても、劣化した精子は流産の原因となるかもしれません。最低でも週1回は射精して精子を外に出して、リフレッシュさせたほうがいいでしょう。


出典:女性のための健康生活マガジン jineko vol.45 2020 Spring
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