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【Q&A】なかなか妊娠しません -浅田先生

専門医Q&A 不妊治療

【Q&A】なかなか妊娠しません -浅田先生

昨年、中隔子宮と子宮筋腫の切除する開腹手術をしました。この手術が妊娠しない原因になる?浅田レディースクリニックの浅田義正先生にお答えいただきました。

2020.5.24

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相談者:あずさん(38歳)



なかなか妊娠しません
2018年7月に化学流産、2019年1月に初期流産しました。2回自然妊娠です。
原因は中隔子宮、子宮筋腫、抗リン脂質抗体症候群です。
2019年の8月に中隔子宮と子宮筋腫の切除する開腹手術をしました。
手術後2019年11月に妊活再開し現在半年になりますが全く妊娠しません。
年齢もあると思いますが開腹手術を受けたことによるものなのでしょうか?
他にも何か原因があるのでしょうか?



浅田先生からの回答




二回自然妊娠されているとのことですが、一般的には化学流産は妊娠として数えませんので、一回自然妊娠されていると考えるのが正しいでしょう。

中隔子宮と子宮筋腫で開腹手術をされたとのことで、子宮自体にメスが入り、大きな変化もあったかと思います。手術後に傷が治る段階では、色々なところに癒着が生じたり子宮の形が変わったりするため、自然妊娠の条件が悪くなっている可能性もあります。特に、癒着が生じて卵管の動きが悪くなったような場合には、自然妊娠の確率は当然低くなります。一般に妊娠率にあまり影響を与えないとされている帝王切開であっても、多少は妊娠率を低下させることが明らかになっています。

38歳という年齢を考えると、それほど時間に猶予があるとは思えません。
早い段階でステップアップし、結果を出す不妊治療に進んでいただきたいと思います。タイミング法や人工授精のような、卵管を使った妊娠がうまくいっていない可能性も十分に考えられます。

また、抗リン脂質抗体陽性とのことですが、抗リン脂質抗体症候群であるとの診断は確定したのでしょうか。検査で抗リン脂質抗体陽性の可能性があっても、一時的に値が高くなることがありますので、3か月後に同様の検査を行い、値が高いことを確認する必要があります。ヘパリンの注射やアスピリンの服用は、流産に対してほとんど効果がないことが世界的に分かっていますが、抗リン脂質抗体症候群の患者さんに限っては効果があるとされています。ですから、本当に抗リン脂質抗体症候群であれば、低用量アスピリンの服用の継続や、妊娠してからのヘパリンの注射等が必要となると思われます。


 



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お話を伺った先生のご紹介

浅田 義正 先生


名古屋大学医学部卒業。1993 年、米国初の体外受精専門施設に留学し、主に顕微授精を研究。帰国後、日本初の精巣精子を用いた顕微授精による妊娠例を報告。現在、愛知県の勝川、名古屋駅前のほか、昨年5月には東京・品川駅前にもクリニックを開院。

≫ 浅田レディースクリニック

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