前駆陣痛の仕組みは?本陣痛の予行練習?
Q:臨月の妊婦です。夜中におなかが生理痛のような鈍痛があることはあったのですが、今朝3時から9時まで10分間隔から、5分間隔おなかが張ったときに腰とおなかに今までに味わったこともない位の激痛が繰り返しやってきました。おさまっているときは、片付けなど出来るのですが、その痛みがきたときはおなかを抱いて座り込んでうぅぅぅぅ・・・と声も出ない程
最初は陣痛がついに来たと思ったのですが、5分間隔から、7分間隔と伸びていることに気づき、アレ?と思って気づいたら寝てしまって、起きたらおさまってました・・今日病院に行ったら、それは前駆陣痛ですねといわれて内診をしたんですが、子宮口も開いていないらしく、まだまだですねと言われました。
内診ではまだと言われたけど近日中に生まれた方とかいらっしゃいますか?やっぱり開かないと始まることはないのでしょうか?それから前駆陣痛って凄く痛いものなのでしょうか?わからないことがたくさんです。教えてください。
出産前に起きる不規則な子宮収縮を前駆陣痛といいます。子宮の筋肉が収縮することによる痛みに加え、それによって骨盤が圧迫されたために痛みがおこります。痛みの感じが月経痛と似ていますが、前駆陣痛は月経痛とは比べて強い痛みです。陣痛そのものが経験したことのない様な強い痛みなので当然ですね。
痛みの間隔や強弱も不安定。人によっては、眠れないほどの痛みを感じる方もいますし、痛みが一週間くらい続く方もいます。医学的には偽の陣痛なので、本物の陣痛とは違って前駆陣痛が起こったからといってすぐさまお産が始まるわけではありません。
前駆陣痛はすべての方に起こるものではなく、おもに初産の方にみられるようですね。あまりの痛みに耐えられないという方もいらっしゃいますが、前駆陣痛に慣れていくと本陣痛の予行練習のようなものだとイメージしてください。出産に向けて少しずつ体を慣らしていくのだと思えば我慢できるのではと思います。但し出血や破水,胎動を感じにくいなどの症状が伴うときはすぐに受診をしたほうがいいですね。
主治医が言うように、前駆陣痛は出産のサインではありません。逆に、「もう少し先かな」と考えたほうがいいでしょう。前駆陣痛が起こった方は、体が出産の準備を整えていると考えて、そのときが訪れるのを気長に待ちましょう。お母さんも大変ですが、赤ちゃんもお腹の中で頑張っていますから。
福井ウィメンズクリニック 福井 敬介先生
1989年、日本大学医学部卒業。卒業と同時に愛媛大学産科婦人科に入局、愛媛大学大学院医学専攻科修了。2000年愛媛大学産科婦人科学助教授。2001年、「高度な生殖医療をより身近な医療として不妊カップルに提供したい」と、福井ウィメンズクリニックを開設する。