卵巣機能を改善する鍼灸について
AMH検査でわかるのは卵子の在庫の目安
卵巣予備機能を計測するAMH検査をご存知でしょうか。AMHとはアンチミューラリアンホルモンの略ですが、このアンチミューラリアンホルモンは発育過程にある卵胞から分泌されるホルモンです。このホルモンの数値を計ることにより、原始卵胞から発育する前胞状卵胞数を予測することができるのです。
つまり、卵巣内にどれくらい卵の数が残っているか、また、卵巣の予備能がどれほどかを反映すると考えられています。統計学的にAMHは、35歳~37歳を境に急激に低下すると言われていますが、じつはかなり個人差があります。
また、AMHの数値のみからは妊娠のしやすさや卵の質はわかりません。数値が表すのはあくまでも卵子の在庫の目安です。ですから卵が順調に育つかどうかはAMHではなく、年齢に相関します。
生活習慣が卵巣機能の個人差をつくる
卵子の老化は実年齢に比例するため、同じAMHの値であっても、年齢が高くなればなるほど薬への反応は悪くなり、生産率(子供が生まれてくる確率)も低くなります。
AMHの数値に個人差があるのは、卵胞発育を制御している遺伝子発現に由来するものと考えられています。その発現因子は遺伝的因子、環境的因子、生活習慣因子などさまざまであると考えられていますが、現代女性の生活習慣の変化が大きいのではないかと思います。現代の女性の卵巣機能は長年の不摂生や悪い生活習慣が個人差の大きな原因である可能性は高いと感じています。
鍼灸で血流を改善すれば卵巣機能も改善する
卵子は大量の栄養供給を必要とします。その証拠に卵巣は濃密な微小血管で満たされています。大量の血液を必要とするため、卵巣は腹大動脈から分岐する卵巣動脈と子宮動脈から分枝する2本の卵巣枝によって供給を受けています。卵巣機能を改善するには、卵巣への血流を改善することが大切です。その血流を改善するのに最も適しているのが鍼灸だと言えるでしょう。
しかし、それには的確な鍼灸手技とテクニックが必要です。鍼灸師の間でも意外と知られていないのが奇経の働きです。卵巣機能にもっとも影響があるのは8つある奇経の一つであり任脈です。卵胞から分泌されるエストロゲン(卵胞ホルモン)に関連しています。奇経は十二正経を調整する役割を果たしており、奇経を調整することにより鍼灸の効き目は断然違ってきます。
卵巣機能の改善ですぐできることは、夜更かし、偏食、暴飲暴食、薄着と言った生活習慣の見直しです。それと並行して受けてほしいのが、卵巣への血流を良くする適切な鍼灸治療です。
アキュラ鍼灸院 徐大兼 先生
代々鍼灸師を営む家系の4代目として生まれる。大学卒業後、鍼灸の勉強を継続しつつ、健康食品、不動産、IT企業など、様々な企業経験を経て2002年にアキュラ鍼灸院を開業。世界で既に数千人の医師が実践する非常に画期的な頭皮鍼療法と伝統的治療を組み合わせた独自の治療法によって多くの難治症例の治療に成功。現在は不妊治療の分野にて養生・食育をベースに、オリジナルサプリメントの開発にも取り組んでいる。また、不妊鍼灸ネットワークを設立するなど、不妊鍼灸の啓蒙活動を積極的に行っている。著書に『カラダを温めれば不妊は治る!』があるほか、生活総合情報サイト「All About」にて不妊鍼灸ガイドを務める。
鍼灸師
日本不妊カウンセリング学会 認定 不妊カウンセラー
按摩マッサージ指圧師・柔道整復師
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