尿モレの情報は出産前に収集しておこう
あなたは尿モレにどのようなイメージを持っていますか?たぶん、40代以降の中年女性が悩むことだと思っているのではないでしょうか。
尿モレは骨盤底筋の緩みから起こるのですが、圧倒的に多いのが出産の経験によるものなのです。尿失禁率は経産婦が未産婦の3倍と言われています。つまり2人に1人は尿モレを経験する計算になるのです。ですから年齢は関係なく20代でも出産経験があるなら、尿モレになる可能性があるということです。
なぜ、尿モレのほとんどは出産が機となるのでしょうか。
それは出産時に骨盤底筋に断裂が起こるからです。その断裂が元に戻るには3か月ほどかかります。子宮は1か月でほぼ妊娠前の大きさに戻りますが骨盤底筋はその3倍も時間が必要なのです。
将来尿モレで悩まないためにも、しっかり骨盤底筋の修復をしておきたい。そのために産褥体操という骨盤底筋を鍛える体操があるのです。骨盤底筋の断裂がしっかり元に戻らず、緩んだ状態で産後の育児を迎えると、内臓が下垂して骨盤底筋はさらに緩んでしまいます。更年期になると下腹部の血行が悪くなり内臓を支える力が低下してくるからです。
一度断裂した部分は弛緩しやすいので、いかに産褥時期のケアが大切かを知ってほしいのです。出産した後では間に合わないので、産前にこのような情報をしっかり調べておくことも必要でしょう。
骨盤底筋の血行をよくするのは産褥体操だけではありません。たとえば、授乳をすると幸せホルモンと言われる「オキシトシン」が分泌されますが、このホルモンは子宮を元の大きさに戻すとともに、骨盤底筋も引き締める作用があります。母乳が出るでないは別として、授乳は赤ちゃんのためだけではなく、ママのからだにも重要だということです。
東洋医学では出産や更年期などで内臓のエネルギーが低下すると胃腸だけではなく膀胱や子宮まで下垂しやすくなります。それをできるだけ早めに回復させてあげることをお勧めします。できれば産前から予防のために漢方薬を服用したり、自身の体質に合わせた鍼灸治療を受けることをお勧めします。
産褥体操は出産直後積極的に行うことで、その後に起こるかもしれない尿モレ予防になるので、ネットなどにも出ていますから、出産前に覚えておき、出産したら実行することをおすすめします。
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株式会社誠心堂薬局代表取締役 西野 裕一先生
株式会社誠心堂薬局代表取締役。 薬剤師・鍼灸師。北里大学薬学部卒。東京医療福祉専門学校鍼灸科卒。中国漢方普及協会会長。日本中医学会評議員。漢方・鍼灸をはじめとする中医学の有用性を啓発・普及させる活動に尽力。著書多数。
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