体は食べたものからつくられています。
何をどんなふうに食べるのかによって、体調も外見も変わってくるはず。
健康をキープし理想的な体に近づいていくための
食事の方法を、管理栄養士の松尾みゆきさんにお聞きしました。
朝食抜きはNG!食べる順番も考えて
健康で均整のとれた体づくりの基本は、まず朝・昼・夕と3食きちんと食べることです。「時間がない」「起きてすぐに食べられない」と朝食を抜くと、前日の夕食から約15~16時間もあいてしまうことに。長い時間空腹が続くと体が飢餓状態だと認識し、食べた時に吸収されやすくなってしまうのです。また朝食を食べないとめぐりが悪くなり、ため込みやすい体になってしまいます。栄養バランスを考えると一汁三菜の献立が理想ですが、朝食を食べていない人は、牛乳1杯でも野菜ジュース1本でもいいので、口に入れることから始めてみましょう。
健康に過ごすための一般的な女性の1日の摂取カロリーは1800~2000カロリー。といっても、カロリー計算をしながら食べるのはなかなか難しいですね。
わかりやすいのは調理方法を選んで食べること。油分はカロリーが高いので、「炒める・揚げる」より「生・蒸す」がおすすめです。
また見逃しやすいのがドレッシング。意外と油を多く含んでいるので注意を。
食べる順番にも太らないコツがあります。それはカロリーの低いものから食べること。
まずサラダやフルーツ、煮物、次に汁物、ごはん、最後にメインのおかずという順番で食べましょう。
生野菜やフルーツには酵素が多く含まれ、消化を促進し、食べすぎを防ぐことができます。
鉄分、カルシウム、食物繊維を積極的に摂取して
女性は生理があるため、鉄分が不足しがち。
貧血の原因になるので、鉄分が多く含まれるホウレン草や水菜などの濃い緑の野菜、ひじき、豆類、レバーなどを積極的に食べましょう。ビタミンCと一緒に摂ると吸収がよくなります。また女性は閉経後に骨密度がガクンと下がり骨粗鬆症にかかりやすいので、カルシウムをたくさん摂って予防を心がけましょう。食物繊維は整腸作用で便秘を改善し、代謝をアップして血のめぐりをよくします。めぐりがいいと栄養素を全身にいきわたらせることができます。
これから妊娠を控えた女性は、胎児の先天異常の予防のため葉酸を摂りましょう。妊娠初期に必要とされる栄養素ですが、妊娠に気付くのは早くても4週目頃なので、早めから摂ることを心がけて。葉酸も緑の濃い野菜に多く含まれますが、水溶性でゆでると溶け出てしまうので、炒める、レンジ加熱などの調理法がおすすめです。
管理栄養士・料理研究家・フードコーディネーター
松尾みゆき さん
バランスのよい食事は健康的な体づくりや美容にとても大切ですが、食事=栄養源として考えるのではなく、あくまでもおいしく楽しく食べることを提案。そのために低カロリーでもボリュームのあるレシピを日々考案中。夏には「サラダスムージー」の本を発売予定。