【妊活と栄養】今話題のラクトフェリンと不妊の関係性は?
まとめ 不妊治療
ラクトフェリンの働き
ラクトフェリンは、初乳に多く含まれる赤ちゃんを護る多機能タンパク質です。生後間もない赤ちゃんは、外からの病原菌などから身体を守る仕組みが十分に準備できていません。
ここで働くのがラクトフェリンです。
病原菌が増えるために必要な鉄をラクトフェリンが奪うとされ、感染を避けられると考えられています。
ラクトフェリンはどうやって摂取できる?
ラクトフェリンは身体の中で作られますが、多くはありません。また、牛乳やヨーグルトなどの乳製品からは、ほとんど摂ることができません。さらに、ラクトフェリンは胃で大半が分解されるため、胃で溶けず腸まで届き、体内の吸収効率を高める「腸溶性」設計が必要です。
ラクトフェリンは、大人にとっても大切な働きをします。腸まで届けると、腸内環境・免疫機能を整えます。腸内細菌の状態(腸内フローラ)は全身の健康に影響しますが、ラクトフェリンは善玉菌が多くなる環境を作ります。また、ラクトフェリンは、免疫として働く細胞にも直接働きかけ、免疫力向上が期待されます。
ラクトフェリンと不妊の関係性は?
腸内環境を整えることで知られるラクトフェリンですが、子宮内環境にも有用ではないかとの研究報告がなされています。※
子宮内フローラはこれまでほとんど調べられてきませんでしたが、産婦人科の疾病や妊娠の可否などとも関係することが判ってきました。ラクトフェリンは、子宮内フローラを整える成分として、より注目が集まっています。
≪※大槻克文: 膣内環境改善を目的としたプレバイオティクスの早産予防効果は?ラクトフェリンによる早産予防効果について. 臨床婦人科産科72(3), 368-74(2018)≫
フローラってなに?
腸内フローラという言葉をよく耳にするようになりました。
腸内の微生物を観察すると、多種多様な菌の様子がまるで花柄のように見えたので、「腸内フローラ」と呼ばれるようになりました。フローラは、花をイメージしたものですが、ギリシャ神話の花と豊穣の女神の名前でもあります。
いかがでしたか?
今話題のラクトフェリン。含まれている食品も増えてきましたが、いいものをしっかり選びたいですね。